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欧州合意を受けての動向

先週は欧州の合意を材料にして株価が大きく動きました。日経平均も13週の移動平均線を上抜け、トレンドが転換したと見ても良い動きとなっています。アメリカ株の上昇はさらに大きく、今回の問題で大きく値を下げる以前の水準まで戻してきています。ただ、アメリカ市場では今回の「合意」による上昇としては行き過ぎではないかという警戒が出てきており、このまま単純に上昇を続けるかどうかはわかりません。
実際のところ、欧州の問題は良い解決とはほど遠い状況にあります。確かにギリシアの債務は半減しましたが、財務状態が好転しているわけではなく根本的な問題は残ったままです。しかも、債務の50%カットにしても政策当局が銀行団に対して強制的に飲ませた形になっていて、さらにそれを銀行側の「自主的な判断」ということにしています。「自主的な判断」であるために形上ギリシアはデフォルトしていない、ということになり、デフォルト時に下りるはずの保険であるCDSが機能していません。これは市場の新たな信用不安の材料となりかねません(保険が下りないのであれば誰も危険な国の国債など買いません。直接これが原因かはわかりませんが、金曜日のイタリア国債入札では、10年物が未達(予定額に到達しない)となり、さらに過去最高利回りとなりました)。
このような状況を鑑みるとトレンド転換が発生した可能性が高いとは言え、長期で買うのでなければブレイクアウト系の戦略は危険と考えた方が良さそうです。ファンダメンタルズ的に悪い材料も多く残っている状況下ではトレンドは単純な右肩上がりとはならず、上昇と下落を繰り返す傾向があるからです。また、上昇はなだらかな傾きになるはずで、高値圏で買ってしまうとその後下落してから元の値に戻すまでに時間がかかりすぎてしまい、資金効率が悪くなってしまう可能性があります。今後最も効果を発揮する戦略はトレンド判断を組み込んだ短期リトレースメントを狙う押し目買い戦略と考えられます。
今週の山場は水曜日に予定されているFOMCです。昨日は介入で円安方向の流れになりましたが、市場の方向としては円は対ドルで上昇の傾向が続いており、投資家はドル資産を避けているという状況です。これはアメリカのリセッション入りの可能性が依然として高いことを示していると考えられ、FRBは何らかの対策を打ってくる可能性があります。同日にはADP雇用統計、金曜日には失業率の発表があり、こちらからも目が離せません。
また、日本市場が休場となる3日にはECB政策委員会が開催されます。状況からECBも利下げを行う可能性が指摘されており、注視しておく必要があるでしょう。
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