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宮古島の蛇信仰?

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 「夫婦で旅行しても面白くないから、一緒に石垣島へ行きませんか?」とHご夫妻からお誘いをうけたのが昨年の秋。誘い文句が気に入って、お受けすることにし、更に、T氏におなじ文句で誘ってみたら、「面白い!」と快諾。そんな訳で、厳冬期に、暖かくて天国に近い宮古島に仲の良くない三夫婦が行くことになった。1月28日から2月6日まで9泊10日の予定。


宮古島 -ご関心のある方は拡大してご覧ください。結構詳しく見えます。 

 宮古島は初めて訪れる島なので、ほとんど何もしらんなぁとぼんやりしていたら、「蛇信仰」のことを思い出した。吉野裕子著、講談社学術文庫の「蛇」を参考にしながら、宮古島に伝わる蛇信仰の物語の最初の部分をかいつまんで記して、今後に期したい。

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 昔、宮古島のある村に玉のように美しい娘がいた。14,5歳の頃、懐妊したので父母はあやしみ、どうして懐妊したのかと問い詰めると、娘は顔を赤らめてこんなことを言った。「名も知らないうるわしい男子が夜な夜な忍び寄ってきた。夢見心地で今夜も来るか、明日もくるかと思っていたら、いつとはなく身ごもった。」

 父母はびっくり、その男を突き止めなければと思い、千尋の麻績(オミ)の先に針をつけ「男がきたらこれを髪に刺せ」と娘に渡した。娘はその通りにした。

 翌朝、麻績は戸の節穴から外へ出ているではないか。それを辿って行くと、ある岳の洞窟に長さ2,3丈にも余る大蛇が横たわり、針がその首に刺さっているではありませんか。父母は驚き、途方にくれた。

 その夜、娘の夢にかの大蛇が出てきて、「我はこの宮古の島建ての神である。この島の守護神を生もうと思い、汝に忍び寄ったのである。汝は三人の女子を生むであろう。云々。」

 吉野さんの本ではこの話がまだまだ続くが、宮古島へ行ったついでに、できればこの後のことも含め、確かめてきたい。(飲み屋で古老にでも会えばの話)

 それにしても「蛇」と「宗教」は縁が深い。それも何故かほとんどが性に関係している。キリスト教では性を人類の祖先に教えた蛇は諸悪の根源だし、中国の天地開闢の創生神は伏犠、女過(正しくは女偏です)の人面蛇身の陰陽神だそうな。

 蛇は悪くもないし、神でもない。長くてしぶといだけだ。が、畏怖と嫌悪感だけではない何かがある。不可思議な動物。


ばんざいの姿で蛇に銜(クワ)えられ春らんまんんの蛙いっぴき   鳥海昭子

蛇の艶見てより堅き乳房もつ     河野多希女

保温・沸騰・保温白蛇の夜は長し     山崎蒼平

蛇ー長すぎる    ルナール

人類は生物進化の最終段階にいるが、そうした人間の脳の中には、当然、その進化途上の各段階の生物であった時の部分も組み込まれている。つまりR(爬虫類)複合体とよばれる脳の一番奥の部分は恐竜の脳の働きをしている。それを取りまく大脳辺縁系は、哺乳類の祖先と共有であり、更に外側の新皮質は霊長類としての人間の理性を掌る。(中略)脳はこの三位一体で構成され、根本的には三者の力のバランスの上に成り立っている。     
        -カール・セーガン-
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