コモディティの値動きが荒くなっている。
その代表格が銀で、NY銀では1オンス50ドル近くまで上昇後、35ドル台まで急落した。
という訳で、今回はタイムリーなコモディティのファンド(以下、商品F)と、同ETFの話。
商品指数に連動する商品Fや商品ETFは、
さまざまな商品に分散されているし、
しかも商品の価値がゼロになることは考えずらいから安全
…と思いがちだが、実はそうではない。
多くの金属ETFは実物の裏付けがあるが、農産物や油、工業金属など
さまざまな種類の商品価格の指数に連動するETFや商品Fは実物の裏づけが無い。
(倉庫にしまっておいても、腐ったり劣化したりするからね)
したがって、先物や商品に連動する仕組み債、デリバティブを駆使して指数に連動させているわけだ。
私が知っているイージーETFを見てみよう。
大雑把に書くと、
確か相手方にドルを渡し、代わりに商品指数の連動価格を受け取っている。
つまりCFDみたいな事をやっている。
こうなると、取引をした相手方(カウンターパーティー)側がリスクとして発生するのだ。
(カウンターバーティーの分散はされているそうですけれどね)
また、商品ファンドでは、商品価格に連動する(と約束した)証券を
ファンドに組み込んでいる物が多い。
つまりは証券の発行体の財務力がリスクとなる。
しかも悪い事に商品ファンドのいくつかは、発行体の証券の種類が少ない。
(え? 組入れがドイツ銀行系の証券だけだって!? 分散はどうした?)
以上の理由から、確かに商品自体は価値がゼロになることな考えずらいにしても、
商品Fや商品ETFについては、そうではない。
という訳で、私は商品Fや商品ETFをいくつか保有している。
どれか一本では、とても安全とは言えないからだ。困った事に。