最近の時流にちょっと不安を感じています。
多くの政治家が「原発NG、自然エネルギーGO」ということを公約で言い出しています。
原発を擁護したり、自然エネルギーを全否定するわけではありませいが、
もう少し現実路線で考えないとエネルギー戦略は痛い目にあう危険があります。
例えば、風力発電。
成功している事業もあるけれど、
京都府の風力発電は落雷などにより故障が相次ぎ、赤字に苦しんでいる。
騒音問題により発電をストップした自治体の例もある。
波力発電では大きなコストをかけて建設したものの、
台風により流されておしゃかになってしまったケースもある。
また、補助金のバラマキのせいで、
雪の多い地域や、雨の多い地域にソーラーパネルを置く様な愚行は避けたい。
自然エネルギー発電といっても、風力、太陽光、地熱、波力など色々あるが、
多くは発電時間が不安定だったり、発電量が少なかったりする。
(自然エネルギーで発電し、電池で蓄えるにしても、大容量電池は値段がかなり高い)
つまり、火力や原子力の代わりにはすぐになれない。
料理で言えば、自然エネルギー発電は前菜。
メイン ディッシュが火力・原子力と言ったところ。
無論、試行錯誤しながら前菜を徐々に多くするという戦略なら良いけれど、
「一気にお金をつぎ込んだけど、失敗し赤字になりましました。
想定外でした、ゴメンナサイ」
…なんて暴挙にはもうウンザリ!
むしろ、リスク・リターンを天秤に乗せ、
いま私たちの手元にあるカードを吟味してエネルギー戦略を語らねば、
将来の見通しは立たない。
政治家の皆さま、安易で聞えの良いフレーズでは、有権者を騙せないですよ。