「理想の馬鹿」 ４話

[モンキー・Ｅ・奨徳さん]

「whale」

whale ( 読み=ホエール、 訳=鯨)

僕の人生を一言で説明して。と、言われたら迷わずこの動物で例えるだろう。

鯨という生き物は、生涯のほとんどを海中で暮らすのに呼吸の時のみ海上に上がってきてはまた戻るを繰り返し生活している。

僕の人生と一緒で浮き沈みが常に繰り返されている。

僕自身、28歳にもなれば色々な仕事を経験してきた。
と、聞けば聞こえは良いが本当は転職と退職を繰り返す忍耐力の無い人間。

職場の状況に不満や不安が募って自分の中の変化や可能性を感じて転職を選択する。

転職直後はモチベーションも高くヤル気マンマンだが、いつのまにか周りの日常に飲み込まれて本来の目標を見失う。

すると、僕の前に壁が立ちはだかりまた不安や不満が募り募っていく。
そうなれば忍耐力の無い人間がとる行動はひとつに絞られる。

そして、繰り返す。

どうやら僕はドン底が本当に嫌だ。と、言いながらドン底に続く道を自ら選択してたみたいだ。

でも、もう2度とゴメンだ。

どうせドン底なら可能性のある事全てやってやる。
人に笑われたって関係ない。

ドン底に停滞してても学習する事なんて何ひとつ無い。

ならば上昇するぞ。「僕の中のwhaleよ!!」

ホエールが吠える。

もう一度這い上がってやると。。