シナジーマーケティングについて

\ あなたにピッタリの銘柄がみつかる /

みんかぶプレミアムを無料体験!

プランをみる

お知らせ

読み込みに失敗しました。

しばらくしてからもう一度お試しください。

重要なお知らせ すべて見る

NERU8さんのブログ

最新一覧へ

« 前へ7件目 / 全8件次へ »
ブログ

シナジーマーケティングについて

2010年8月に500円の底値を付けて以来、4ヶ月で6.7倍の7450円まで上昇した人気の銘柄について思うところを綴ってみます。

2010年11月当時、私はそれまでの自分の投資手法を見直して、財務分析から企業価値を計算する方法を学んでいました。
当時シナジーMの株価は1300~2500円台といったところでした、その時点の自分の知識で計算してみても今後の成長性などから考えて割安の水準にあるということはわかったのですが、まだ自分の計算に十分な確信が持てない時期だったため、購入は見送りました。
そのまま現在の株価までいたるわけですが、果たして今の株価が適正な水準なのかどうかを、現在の私の知識から考えてみたいと思います。

シナジーマーケティングの一株当たり利益(EPS)は過去7年間年率平均48.7%で成長を続けている。
2011年1月5日現在、まだ22年度12月期決算は発表されていないが、この数字を元に前年度+48.7%と計算すると2010年度のEPSは81円となり、会社予想の78.2円とほぼ同じとなるため、この数字はある程度信頼できると見ていい。

シナジーマーケティングのように安定して収益を上げ続ける企業の株式は倒産の可能性がないため、貸し倒れの心配がない債権とみなすことが出来る。
債権と同様に収益還元法によって一株当たりの価値を求めると、
2009年の企業向け長期金利2.0%とEPS54.21円から、税引き前で54.21/2.0=2711円、税引き後で1174円となる。

現在の株価7000円台はこれをはるかに超えているため、現在この株式を購入している人は現在の収益以上の将来価値を見込んでで購入しているはずである。

クラウドコンピューティング市場は2009年には1406億円であったものが2015年には7438億円にまで達すると予測されている。(「クラウドコンピューティング市場に関する調査結果 2009」 矢野経済研究所)

仮にこの2015年まで現在のEPSの平均成長率48.7%を維持するとして、2015年のEPS、長期金利、インフレ率をそれぞれ586円、1.5%、-2.5%として割引現在価値法によって2015年まで保有する場合の一株あたりの価値を求めると、7060円で購入した場合、6.8%という結果になる。これに現在のPER130倍と株価7060円をかけるとシナジーマーケティング一株の本質価値9626円という値段が導かれる。

つまり、クラウドコンピューティング市場の拡大を見越して2015年までの保有を前提にする人は、シナジーマーケティングの株を9626円までは購入してもいいということになる。

ただし、上の予想にはいくつかの問題点がある。
まず計算上の問題として仮にクラウド市場が2015年まで予想されたような成長を続けたとしてもEPSの上昇率も同様に維持できるのかという問題がある。
通常の企業では一般的には48.7%もの収益を毎年数十年に渡ってあげている企業など無いし(あったとしたら天文学的な利益を稼ぎ出すようになってしまうため経済のバランス上もありえない)、5~6年程度であっても稀だろう。

次にPER130倍という数字を今後5年間維持できるのかという問題がある。
PER130倍ということは投資資金を回収するのに130年かかるということであり、これも現実的な値とは言えない。

そして割引現在価値によって計算された9626円という値段は、2015年まで市場の拡大が予想されたようになり、尚且つそれに合わせてシナジーマーケティングの利益も成長し続け、その上で「損をしない」という価格なのである。その後の価格上昇はそのさらに将来の価値を含めて考えなければならない。

結局のところ、今シナジーマーケティングの株を買っている多くの人が市場の拡大を見越して少なくとも2015年まで保有して、本質的な価値より下で買ったから損はしないといって配当だけ貰おうとしているのか?と聞かれたときに私にはそうだとは思えないのである。


色々書きましたが要するにいいたいことは投機資金が集中して割高になっているんじゃないかということです。
私個人としては将来価値も計算に入れた現在の本質価値も計算していますが、そんなことをする以前に少なくとも2009年の利益はもう出ているんだから、そこから計算した収益還元価値税引き前で2711円税引き後で1174円の間くらいに株価があるときに買ってそのまま持っておくのがいいだろう、という結論です。

そのくらいの値段の時に私は購入できなかったので、今後投機的な資金が流出して割安な価格帯に株価が戻ってくれることを祈っています。
6件のコメントがあります
  • イメージ
    ch-eさん
    2011/2/11 12:15
    こんにちは^^/
    先日はコメントありがとうございました。勉強になりました。クラウドコンピューティングの市場どうなんでしょうか。。。端末の形態も変化してるので、開発コストなんかかかりそうかな〜と思いました(全然しっかりした意見じゃなくてすみません^^;)
  • イメージ
    NERU8さん
    2011/2/12 21:39
    ch-eさん、コメントありがとうございます。
    今はバフェットの伝記を読み終わって、ケン・フィッシャー(フィリップ・フィッシャーの子)の本を呼んでいるんですが、
    調度成長企業の商品の変遷について書いてありました。
    最初、新商品を投入して利益が伸びたあと、新商品の投入のタイミングが悪いと利益が落ち込み、株価が大幅に下落するのでそこを狙って買う、といったようなことが書いてあります。
    ch-eさんの言われたようにクラウド市場の変化で企業の開発コストがかさんだら、そこを狙えるかも知れませんね。
    まだ勉強中なのでちゃんと理解したらそれに基づいた分析もしたいと思います。
  • イメージ
    ch-eさん
    2011/2/13 13:24
    こんにちは^^/
    新商品の投入のタイミングですか〜。昔のソニーさんなんかそれでチャンスいっぱいあった感じありますね。また勉強させてください〜^^/
  • イメージ
    梅子さん
    2011/4/10 00:45
    はじめまして。

    日記のような、数字を、どのように計算したらいいのか

    まったく、わかりませんが、数字に弱く納得してしまいます。


    どこで、日記のような数字をはじき出すのか、
    教えていただけないでしょうか。

    こんなん本読みなさいとか、このサイトみなさいとか。

    突然で失礼ですが、よろしくお願いいたします。
  • イメージ
    NERU8さん
    2011/4/10 23:32
    梅子さん、こんにちわ

    私が使っている企業価値の評価法は、ウォーレン・バフェットの方法です。
    書籍で言うと「バフェットの銘柄選択術」、「バフェットの財務諸表を読む力」などを参考にしています。

    一応、日記本文中の数字について説明してみますと、
    まず予想EPS(一株当たり利益)についてですが、
    過去の財務諸表の数字を調べて、過去7年間の平均の上昇率を求めただけです。
    MSNマネーなどのサイトや企業のHPなどで過去の財務諸表が見れますので、
    実際にシナジーの過去のEPSをExcelなどに入力して計算してもらえれば確認してもらえると思います。

    次に予想EPSから収益還元価値を求めていますが、これは「長期国債を買った場合と比較してリターンがどれくらい優れているか?」ということを言っています。
    安定して成長している企業は政府と同じくらい潰れる心配が無いので、
    リスクは同じと考えて単純にリターンだけ比較しています。
    長期金利でEPSを割っているので、「いくらで買ったときに国債を買うのと同じリターンになるのか」を求めています。逆に言えば収益還元価値より安ければ国債よりも高いリターンとなります。
    この方法については収益還元法 などのワードで検索してみてください。

    次に株式の将来価値を計算しています。債券の場合は利率は一緒でずっと同じ債権ですが、企業は利益を上げればそれを再投資して企業価値が高まり、さらに大きな利益を出すことができるので、将来価値も価格に含めなければなりません。
    シナジーの場合は一定のペースで安定成長を続けているので、その成長が続くと仮定して2015年までの将来価値を計算しています。
    Excelなどで先ほど計算したEPS成長率の分だけ+1年につきEPSを増やして見て貰えればわかるかと思います。
    将来の貨幣価値と現在の貨幣価値は違うので(明治の頃の100円と今の100円では全く価値が違いますよね)
    将来価値を現在の貨幣価値に換算しなければなりません、物価も将来と現在は違うので同様です。
    将来の金利とインフレ率は予測するしかありません。日本は今デフレなので低金利、物価下落(インフレ率はマイナス)が続くと考えてそれぞれの値を決めます。
    これも予想EPSのときと同様に過去数年間のそれぞれの値の推移から値を求めます。
    将来価値を金利とインフレ率で割ると現在の貨幣価値と物価で見たときの将来価値がわかります。
    1年後なら1回、2年後なら2回、将来を考えるほどこの作業を繰り返すので、
    株式の将来価値/利回り(金利+インフレ率)^X(年後)=割引現在価値

    これを割引現在価値法といいます。
    割引現在価値法 で検索してみてください。

    今の場合ですと、利回りは1.5-(-2.5)=4%、で2009年のEPSから2015年の価値を計算するので2015-2009=6年後となります。

    EPSにPERをかけると株価が出ますので予想株価は586×130=76188円
    購入時の株価を7060円として割引現在価値を将来価値に対する割合として求めると
    (7060/76188)/{(1+1.5%-(-2.5%)}^5=7.31%

    となります。日記の数字とは違っていますが多分計算したときの株価が違ってるんだと思います。式は一緒です。

    これは思い通りに行った場合、この価格で購入したなら2015年には株価の約93%は値上がり分だということを意味しています。

    これをパーセンテージでなく、円単位に直すには元の購入価格とPERをかけます
    日記ではPER130倍となってますがこれも間違いで、恐らくこんな高PERが続くわけがないと思ってPER20倍くらいをかけたんだと思います。分かりにくくてすみません。

    7.31%×7060×20=9601円

    以降は日記のとおりです。①これほどの収益上昇は長期間続かないだろうということ、②既に数年後分までの成長分が株価に反映されていて割安とはいえないということ、③それらの理由からさらなる株価上昇が投機以外によっては見込めないこと
    以上の理由から警戒すべきと結論づけています。


    参考になれば幸いですが、自分も勉強中の身なのでこれ以外の日記や予想も計算間違いしているところもありますし(面倒なので直してないものもあります)
    もし興味があれば先に紹介した本などを読んでもらったほうがいいと思います。


    あと日記の文章とは関係ないことですが私が投資をやってきた中で感じたこととして、
    ①自分にあった投資法を選択すること
    ②自分自身のメンタルをよりよく変えていくこと

    この二つがすごく重要だと思っています。
    ①については、梅子さんは数字に弱いとのことですので、もし自分に今回紹介したような方法があっていないと感じたら、自分に合う方法を探すのもいいと思います。私も昔デイトレードやスキャルのようなことをやっていましたが、自分には合わないと思い今の方法に変更しました。

    ②についてですが、テクニカル指標にしろ何にしろ、投資手法というのは昔からずっと同じようなものがあって、でもそれを使って利益を出せる人と出せない人にわかれるということがずっと続いています。同じ方法で結果が違うなら問題は方法ではなくそれを使う人間のほうにあるのだと考えるしかありません。

    私は最近FXも始めましたが、ゴールデンクロスだけしか使わなくても
    過去X日間の最高値を更新したら買い、といったような簡単なルールでも利益はだせると思います。問題は自分で決めたルールを守れるかということだと思います。

    自分が決めたルールを守れなくて損失が出たときに「この方法は駄目だ。別の方法を探そう」ではなく、「損切りラインを守れなかった。これは自分の心が弱いからだ。そんな自分を変えよう」と思える人が利益を上げられるんだと思います。
  • イメージ
    梅子さん
    2011/4/11 16:07
    NERU8さん

    ほんとに、ありがとうございます。

    まだ自分で、計算してませんが、

    何となく解りました。

    いままで、将来株価とか、実質株価とか、

    いろいろ聞こえて来たりしてましたが、

    このように、計算してるのだ思い、一つ理解できたように思います。

    ウォーレン・バフェットの方法の
    バフェットの銘柄選択術」、「バフェットの財務諸表を読む力

    どちらか買って読んでみます。

    突然の、質問にも丁寧に答えていただきまして、

    心より感謝してます。

    ありがとうございました。

    これからもよろしくお願いいたします。
コメントを書く
コメントを投稿するには、ログイン(無料会員登録)が必要です。

ネット証券比較

みんかぶおすすめ