堅実さんのブログ
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北斎の前に北斎無し 9月15日(水)
北斎の前に北斎無し、北斎の後に北斎無し。
先日、森田君の事を書いてから、浮かんだ言葉です。日曜美術館はここ、20年、時々見ております。最近は、少なくなりましたが。何時か、北斎の事は書こうと思っていたことです。
北斎の絵は、構図が大胆で、新鮮です。北斎は「いい絵は、次の作品だ。」と言ったそうです。この言葉も凄いです。90何歳にして亡くなりましたが、最後の絵は龍が天を目指して、上る絵です。
おそらく北斎は、この時に死期を、予想していたのでしょう。まだまだだ。もっと良い作品を描きたい。しかし、自分はもう死ななくてはならない。その思いをこめてこの絵を描いたのでしょう。ああ、自分は死ぬ。しかし、まだ、十分な絵がかけない。その思いが龍になったのでしょう。この龍は、死にゆく北斎自身だったのでしょう。
そう思うと、なんとも、哀れで、しかし、その生き様は共感を呼びます。未練を残して、去りゆく北斎。もっと、いい絵を描かせたい。
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