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No.611 日経平均109円安、円安一服で停滞

15日後場の日経平均株価は前日比109円71銭安の9685円53銭と反落。利益確定売りが一巡したあとは売り買いとも手控え気分が強まり、安値圏で停滞した。上海総合指数が下げ渋る場面では、日経平均も下げ幅を縮めたが、円安一服を背景に停滞し、戻りの鈍い展開が続いた。政策金利などを据え置いた日銀の金融政策決定会合に対し、市場は反応薄だった。東証1部の出来高は15億4695万株。売買代金は1兆668億円。騰落銘柄数は値上がり180銘柄、値下がり1423銘柄、変わらず70銘柄。

 岩井証券・イワイリサーチセンター長の有沢正一氏は「中国の経済指標は市場予想を下回ったものの、先行きの不透明感は払しょくできたし、まだ、中国をけん引役として期待できる。これを踏まえたきょうの欧米市場をみておきたいところで、米国では金融機関の決算発表も控えているため、売り買いとも動けなかった。期待外れだったのは、中国農業銀行の新規上場。初値は公募価格を上回って好調だったが、その後はさえなかった。マーケットの起爆剤として期待したが、投資家の積極性は感じられない結果だった」と指摘している。

 業種別では、国際帝石 、JX など石油関連株の下げがきつい。商船三井 など海運株も停滞した。三菱UFJ など銀行株も売られ、野村 など証券株や、MS&AD など保険株も下落。野村不HD など不動産株もさえない。トヨタ 、ホンダ など自動車株や、キヤノン 、東エレク などハイテク株も安い。個別では、11年5月期業績見通しが市場予想を下回った三益半導 、11年5月期連結業績予想で営業益2ケタ減のMDM などが軟調。

 半面、王子紙 などパルプ・紙株の一角は継続物色された。個別では、上ブレ期待が高まったダイエー が値上がり率トップ。11年2月期第1四半期で大幅増益となった東天紅 や、第1四半期で黒字に転じたベスト電 なども堅調。10年8月期第3四半期で連結最終黒字に転じたサンエーイン も買われた。レナウン は伸び悩んだが、ルック は高値圏で推移した。なお、東証業種別株価指数は、全33業種中、32業種が下落した。

提供:モーニングスター社
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