ぷよすけさんのブログ
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No.427 週間株式展望(野村証券)
日米決算の本格化、「経済・物価情勢の展望」に注目
2010年4月22日
4月19日の週は、金融問題が相場の主要材料となった。
前週末の4月16日に、米大手金融機関が過去に販売したサブプライム関連のCDO(債務担保証券)について、顧客への重要な情報開示義務を怠ったのではないかとの理由により、米SEC(証券取引委員会)から民事提訴を受けた。この報道をきっかけに、同日の米国株式市場はS&P500指数は1.6%下落し、ドル円相場は1ドル=91円台へと円高に振れた。米国では、3月下旬の医療保険制度改革法の成立後は、金融規制改革法案の成立が、中間選挙にむけたオバマ政権の最重要政策課題の一つとなっている。ギブス米大統領報道官は、9月末までに包括的な金融規制を導入するため、オバマ大統領は同法案を5月末までに成立させたい意向だと発言している。4月23日のG20財務相・中央銀行総裁会議では、金融危機からの出口戦略を進める上で、銀行課税やデリバティブの中央清算機関への取引集中化、金融資本規制などの様々な項目が検討される。最終的には6月の金融サミットでの議論が山場となるが、規制の方向によっては、世界的な金融部門の懸念材料にもなりえよう。このような背景の下で発生した、金融株を主因とした米株安と円高が、週初4月19日の日本株の下落を誘発した。
加えて、アイスランドの火山噴火の影響で、欧州を中心に航空機の運行が停止したことも、週前半の株価の重石となった。国際航空運送協会(IATA)は、4月20日までの航空業界全体の損失は17億ドル(約1580億円)となり、2001年9月の米同時多発テロ時の14億ドルを上回る規模と述べている。その後、欧州の航空路は4月20日頃から再開し始め、21日には欧州航空便の4分の3が運行再開となった模様である。
他方、今週から本格化した米国企業決算を見ると、主要金融機関は債券トレーディング収益を中心に好決算となったようだ。このような好材料が金融規制という悪材料を一部打ち消す形で、週の半ばに米国株が持ち直し、為替が1ドル=93円台へと円高が修正されたこともあり、4月21日の日経平均は1万1000円台を回復した。
ただし、日本株への影響を考える上で、不確実な外部要因は残る。ギリシャ問題と中国の金融引締めである。4月21日にギリシャ政府はEU(欧州連合)とIMF(国際通貨基金)と、金融支援に関する共同声明を5月15日までに発表すると表明した。ただし、5月19日のギリシャ国債の大量償還に向けた市場の懸念は払拭されておらず、ギリシャ国債の信用リスクは拡大を続けている。また、中国政府の不動産投機規制の行方に対する不透明感が中国株の上値を抑えている。これらの要因に加え、為替が1ドル=92円台へと上昇したこともあり、22日の日本株は輸出企業を中心に反落した。
今後を展望すると、4月26日の週から日本企業の2010年3月期決算の発表が本格化する。輸出の回復や、2010年年初の1ドル=90円割れの水準から為替が円安に振れていること、事前に企業業績の上方修正見通しが発表されていることなどから、概ね良好な結果が発表されるとの期待もある。業績見通しや為替レートの前提などが、今後を占う上で注目される。日本の経済統計では、30日に鉱工業生産(3月)や消費者物価(3月)などの指標が発表される。同日、日銀から金融政策発表に続き、「経済・物価情勢の展望」が公表される。物価や景気見通しが上方修正されるとの観測記事が既に報じられているが、政治的に追加緩和を求める声があるなかで、どのような声明文が発表されるかも注目される。
日経平均の参考レンジは、10,700-11,300円とする。
このレンジなら当たるでしょうね。もっとせまく10800-11100と自分は予想します。
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関連銘柄:
日経平均株価(100000018) -
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