<10/3期業績は営業利益6%程度減益見込みとの報道>
4月22日の日経新聞朝刊は、10/3期業績の営業利益は前期比6%減の470億円前後になったと伝えた。2月下旬に行なわれた前田社長のプレゼンテーション(CLSAジャパンフォーラム)で、10/3期会社計画達成はやや厳しいとのコメントがあったため、報道通りであったとしても違和感はない。中価格帯(3,000円〜5,000円)の主力販売先であるドラッグストア向けが依然厳しかった模様である。同社は、堅調な美白市場向けに新ライン「エリクシール ホワイト」、高機能美白ブランド「HAKU」などを2月に発売し売上拡大を目指していた。2月単月売上高は前年同月比6%増で推移したものの、2月累計では同6%減と水面下にある。3月の新製品効果は限定的だったと見られる。
<海外展開の業績拡大期待は不変>
本報道を嫌気して株価が下落したとしても一時的に止まろう。上述したように、10/3期の計画未達が想定範囲内だったからである。TIWでは、同社の注目点は国内よりもむしろ海外展開の拡大にあると考える。海外の09年10-12月(同社10/3期4Q[1-3月]に連結される)は現地通貨ベースでアメリカ、アジア・オセアニアがそれぞれ2桁成長となった。加えて、3月にベアエッセンシャル(米)が子会社化したことで、海外展開は更に加速する見込みである。バリュエーション面ではさほど割安感はないが、海外での成長余力を勘案すれば、株価には上値余地があろう。なお、11/3期のTIW予想はベアエッセンシャルの寄与を加味している。(高橋 俊郎)
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