先日の土曜日に福岡市で桜の開花宣言が出されました
高知市に次いで全国2番目となります。開花宣言から約1
週間後に見ごろを迎えますが、例年この時期になりますと
中国古典にある
「花は半開を看る」(はなは、はんかいをみる)
・・・采根譚という言葉を思い出します。
満開に咲き乱れている花は確かにきれいですがすぐに
見飽きてしまいます。それよりも五分咲きぐらいの方に、
かえって風情があるようです。満ちたりた状態というのは、
だれでも願うところです。しかし、それがはたして幸せな
ことなのかどうか、よくわかりません
まわりから見て、なんの不自由も心配もなさそうな人が
います。しかし、そんな人に限って意外に深刻な悩みをか
かえていたりします。それに、満ち足りた状態というのは
おおむね長続きしません。いや、そこまで登りつめたら
満開の花がすぐ散っていくように、転落する日も近いと覚
悟すべきです。だからいよいよ悩みも尽きないということ
になるかもしれません
それを考えますと、満開、絶頂はあまり誉められた状態
ではないかもしれません。むしろそこまで登りつめないで、
ほどほどのあたりが理想ということになります
花便りの聞かれる頃、改めて「花は半開を看る」の気持
ちで桜の風情を楽しみたいと思う次第です