月とスッポンさんのブログ
ブログ
「日本半導体敗戦」まとめ①
前から読みたかった本をやっと読む事ができました^^;
専門用語や業界の専門的な事も多くてむずかしいですが、おもしろいのでぜひ実物を読まれる事をお勧めします^^
以下、簡単なまとめ。
・日本半導体産業が凋落したのは収益率が悪いからである。つまり儲からないのである。この低収益体質は1980年代半ばの半導体黄金期からなにもかわらない。その結果、シリコンサイクルの底では常に大赤字を計上することになる。2008年の世界大不況でも各社大赤字を形状したが驚くにあたらない。
低収益体質が何も変わってないのだから、大赤字は当然の結果なのだ。エルピーダに公的資金が注入されたが、現状の低利益体質があらたまない限り再建はむずかしい。日本の半導体の収益性が低いのは過剰技術で過剰品質の製品を作ってしまうからだ。
装置メーカー技術者の話
・日本だけが装置を特注する傾向がある。
・その結果、日本の微細加工技術力およびその開発力は諸外国よりも高い。
・しかしそこまでする必要があるのか?日本の要素技術力・開発力は過剰ではないか?他国は標準装置で同じような製品を量産している。
・また、日本半導体メーカーの安全設備も世界一厳しい。そのため安全設備にかかるコストも世界一高い。
・高性能を追求するための特注仕様とあわせて、諸外国よりも30~50%も高い装置を日本半導体メーカーは購入している。
・日本は高性能・高品質な半導体デバイスを作る技術には優れているが、安く作るための技術力が劣っている。過剰技術で過剰性能・過剰品質=製造コスト高騰
・韓国・台湾は低コストで半導体デバイスを生産する技術力は高い。
日本がDRAMで世界一になった理由と逆転された理由
1980年代~
・日本の黄金時代は大型コンピュータ用DRAMで築かれた(25年保証できるのは日本だけ)
・日本の強みは①微細加工技術②高品質DRAM
それを作るインテグと生産技術
1990年代~
・DRAMの主な消費先が大型コンピューターからPCへとシフトした。
・PC用DRAMに要求されたのは低コストと数(規模)
・韓国は(3年保証の)PC用DRAMを安価に大量生産した。
・結果、日本はコスト競争力で敗北した。
②に続く
トレードや育児に合間に本まで読んでいたんですね。
いやあ関心、関心、結構内容濃い本のようですね。
電気や自動車産業がここのところ急速にIT化が進み
技術重視で開発進めた結果コストパフォーマンスで立ち遅れたと見ます。
これからはコスト対策に講じつつも前を見つめた事業展開
が必要のようですね。これがなかなか難しいんですが。
大手どころの社長交代を見ても経営者の頭の柔軟さなど
意思決定能力が試される時代になってきているんでしょうね。電気業界の詳しいことはよくわかりませんが。
うちには読みたい本が20冊くらい山になっとります(笑)1年くらい前に買った本でもまだ読み始めてません^^;
この本は今やっと読み終わりましたけど、
日本メーカーで生き残るのはロームと東芝みたいですね~東芝もフラッシュメモリでの成長はもう見込めないので、新規事業がうまくいくかどうかにかかってるようです^^
あとでまたちゃんとまとめますね^^
コロンチャンさんはメーカーさんなので、あたしよりこの本の話がぴんとくるのでしょうね~
この本はかなりお勧めです^^ぜひ実物を!!