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外国人投資家の特徴と相場展開☆外資ヘッジファンド⑤
(以下転載)
相場上昇期に外国人買いが背景になることは非常に多いわけだが、これは、段階を経て「買われる銘柄の種類や、買ってくる外国人投資家の種類が変化していく」のだという。
まず、序盤は米系資金の流入観測が多く出回るのだそうだ。例えば、米国最大の年金基金カルパース(カリフォルニア州公務員退職年金基金)などが買いで出動、などといった噂が出回るといったところか(昨年12月にも観測はあった)。ここでは、コア30銘柄や、ラージ70銘柄といった時価総額、流動性とも上位の主力大型株を買いにくるという。
続いて中盤は、欧州系の資金流入観測が中小型株や新興株などに見られたり、オイルマネーによる鉄鋼株や資源株への資金流入が観測されたりし、物色の幅が広がっていくようだ。
そして、これに続いてロングオンリーといった資金が米系や欧州系から本格的に入り、ここでも再度コア30など主力株に巨大な買いが入るという。この1月相場では、1銘柄につき100億円の買いを複数銘柄に入れてくるような外国人投資家がいたとの話題でも盛り上がっていた。
そして終盤は、米系ののんびりした長期資金からの主力株買いが散見されたあと、「普段は注文が来たことがないようなイタリアやシンガポールからの長期資金が日本株を買ってきて終わる」ことが多いのだそうだ。
この最終局面に起きる特徴的な買いオーダーが来たとマーケットで噂になったのが、今年は1月21日だった。その後も押し目で買う海外勢がいるとの話は聞くが、以前のような強烈な買い観測はめっきり影を潜めている。
そろそろ外国人投資家の買いが息切れしている可能性は高く、「アジア株から日本株へのリバランスが続いている」なんて都合のいい言い訳で、強気を維持するのは「的ハズレ」かもしれないため注意したいところだ。投資主体別売買動向は毎週木曜日の引け後に公表されるが、2月以降、外国人投資家が売り越しメインとなっていてもおかしくはない。
ザラ場の決まった時間に上がる日が続いていたら外国人の買いかも。
その他、外国人投資家が買っているかどうかを読むうえでのポイントとして、ある国内証券トレーダーは「コア30がザラ場の決まった時間(例えば10時前後など)に上がる日が続いているなと感じたら、どこかの外国人投資家から買いがきている可能性がある」といった感覚を持っているそうだ。
逆に外国人投資家が売っているかどうかを読むうえでは、「為替が円安に向かえば、日本のハイテク株や自動車株はほぼ上がる。でも、円安なのにラージ70や主力級のハイテク株が弱かったりするときがある。こういう妙なときは大概売っている」というのだ。
日本株のシェアの6割は外国人投資家といわれるが、全体の手綱を握っているといっても過言ではない「外国人投資家の売り買いの塩梅を読む」ということが「相場を読む」ということなのかもしれない。
外国人買いが減ってきた今、今後の展開をどう読むのがいいだろうか。答えは簡単で、ここまでとは正反対なのだから、「↓」に分があるとシンプルに考えればいいのだ。仮に海外勢の買いをソニーの動きで判断してきたとすれば、このソニーが弱まるところが海外勢の息切れポイント、つまり相場が怪しい方向へ向かう分岐点というわけである。
ここまで長々と外国人買いに触れてきたが、言いたいことはひとつ。こういった観点で常日頃から株式市場の動きを見るようにすれば、「相場感」「相場勘」というものは鍛えられるはずだということである。識者やメディアの相場見通しに踊らされているだけでは、外れたときムカつくだけで何の進歩もない。
⇒そういえば、天井直前には「めずらしいアジア勢からの買い」なんて声が出てたっけ^^;
要注意サインだったのか?
金曜のダウの引け前の急上昇についてはJPMの一気買い
http://minkabu.jp/blog/show/210608
外資ヘッジファンドとCTAの動きと需給について
http://minkabu.jp/blog/show/204363
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非常に興味深いですね
ソニーが吹き上がればそこがおしまいのアノマリーも納得できる@@