2日の日経平均は、9731.87(ー246.77)と大きく下落。いきなり雲の下限を突き破ったところで値をつけ、ほぼべた下げ。ボリンジャーではマイナス2σ9890を割り込んでしまっており、バンドも広がってきており、いわばメーターがふりきれたような強烈な下げトレンドになっている。RCIもMACDも下降基調で、下げ止まる雰囲気にはない。週足も基準線9630に接近してきており、ボリンジャーマイナスσ9729近辺まで一気に落ち込み、中期の本格的下げトレンドにはいるかどうか、の瀬戸際にある。RCIは下降、MACDもシグナルをきってきており、週足基準線を守れきれるかどうか、かなり疑わしくなっている。月足のボリンジャーもプラスσを切りバンドを狭めてきており、RCIが頭うちしてきて、長期的にも上昇一服、停滞の危険がでてきている。
ダウは9487.67(-21.61)。急落のあと、なお小幅下落。基準線9585の下、ボリンジャーはマイナスσ9460近辺まで一気に落ちており、MACDもRCIも下降。基準線を割ってきているので、目先の下降トレンドは鮮明。週足の転換線9517を割り込み、ボリンジャーもプラスσ9729を割ってきている。TP9302はまだ保っているので、週足はまだ明確な下降トレンドとなっていないが、週足RCIは天井で頭打ちしており、先行きはあまり楽観できない。
ドル円は89.79。一段の円高にはならないで小康状態を続けているが、ドルの戻しも弱く、転換線90.16はいぜん奪回できず。ボリンジャーはマイナスσ90.15の下で、バンドは下向き。週足の転換線92.97のはるか下で、ボリンジャーもマイナス2σ89.23の近辺で、バンドが外に広がっており、円高の強いトレンドは変わっていない。
アメリカの失業率は悪化、雇用情勢はあまり改善していなようだ。自動車の落ち込みが示しているように、政府の景気対策によって人為的に底上げしていた消費も剥げ落ちてきている。アメリカ経済の弱さを反映してアメリカの金利も低下しており、ダウも目先下降局面に突入したようだ。一方G20が打ち出した不均衡是正の方針は、どうやらアメリカ以外の内需の振興とドル安で、アメリカ依存から脱却することを意味しているようで、円高容認に聞こえる藤井発言などもこの方向に沿ったもののようだ。とすれば、円高トレンドは国際的な合意に裏打ちされたもので、なかなか変わりそうもない。ダウの頭打ち、円高という逆境が続くのであれば、日経平均は中期的にも調整する可能性がある。週足基準線9630をきってくれば、下値のめどを失い、下げが加速し、7月の9400水準、あるいはさらに4月の9000水準にまで下値を探る危険がある。政策当局の対応も限られているので、日米の景気の自律的回復のサインがでてくるまでは、残念ながら苦しい展開が続きそうだ。