特許満了の影響は今のところマイルド
主力製品の特許切れ問題が焦点となっているが同社の場合まだ大きな影響が出ていない。トップ製品である免疫抑制剤プログラフは08年4月に北米特許が満了となったが、まだ後発品は発売されていない。株価は、これ以外の製品への後発品の影響もマイルドであることや新製品が堅調なことから上昇の余地を残していると考える。
10/3期1Q(4-6月)は前年同期比0.9%減収、1.3%営業増益となった。減収の主要因は、為替(円高)の影響と米国での盗難事故によるもので実勢ベースは増収であった。グローバル展開している戦略4製品が堅調に推移し、現地通貨ベースでは北米(前年同期比+4.9%)、欧州(同+13.9%)、アジア(同+15.8%)、日本(同+2.2%)と全ての地域で増収となった。
株価は今春の安値(2,820円)から大きく戻しているが、次の理由で未だ上昇の余地があると考える。(1)主力製品が世界全地域において現地通貨ベースでは伸びている。(2)他社が比較的参入しにくい領域でブランド力ある製品を持つ。(3)先行きの業績に照らして予想PERなどに割安感がある。(4) キャッシュ・フローに余裕があり、製品導入、M&A、増配、自社株取得などが可能。
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