【日本板硝子】10/3期は赤字の計画、業績低迷の長期化懸念

[TIW藤根 靖晃さん]

10/3期は赤字の計画、業績低迷の長期化懸念

株価は300円を挟んで取引されている。10/3期業績の赤字見通しを織り込んだうえで、景気底入れや構造改革効果で業績改善が期待されていると考えられる。業績低迷の長期化が懸念され、積極的な買い手掛かりは見当たらないが、09/3期ベースの実績ＰＢＲが1.0倍を割り込んでいることを考慮して、市場平均並みを想定する。

09/3期は経常利益、純利益が赤字に転落した。販売数量減少、販売価格下落、原燃料価格上昇、特別損失計上などが要因である。10/3期は営業利益段階から赤字の計画だ。自動車用が期後半から上向くことを想定しても、建築用は低水準が予想され、原燃料価格下落や事業構造改革効果でカバーできず、営業赤字が避けられないだろう。液晶パネル用ガラス基板の需要が回復しているが、同社の場合は液晶関連の売上構成比が低く恩恵は小さい。業績低迷が長期化する可能性にも注意が必要だろう。

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