瓜生 憲さんのブログ
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世界の投資家のオフィスから
今日は、ある著名な機関投資家のオフィスにお邪魔しました。
いつも思うのですが、大手機関投資家のオフィスは綺麗です。
特に外資系になってくると、本当に素敵です。
ちなみに外資系投資銀行(ゴールドマン・サックス等)のオフィスも凄まじいですが・・・。
特に六本木ヒルズの上層階にある素晴らしいと思います。
それは、さておき。
久々に機関投資家のオフィスに行くと、アナリスト時代を思い出します。
毎日とは言いませんが、頻繁に機関投資家のオフィスを訪問させていただいていました。
勿論、機関投資家に担当産業及び銘柄の株価見通しの説明です。
ミーティングは、大体、1時間。
これは全世界どこに行っても大体そんなものです。
たまぁぁに凄く大手のヘッジファンドに行くと、「30分で」と言われることがあります。
ミーティングが始まると、大体15分くらいで自分の意見を言い、その後は質疑応答・・・というより、意見に穴がないか詰められる時間です。
複数の産業を担当している時とか、ついつい15分でどうやって数十銘柄を説明するんだぁ!!とか思ってしまいますが、一方的に話せるのは、その時間が限度のようです。
でも、最初の頃は、自分が馬鹿だと思われないように自分がどれだけ分析をしたかを熱く熱く熱く語ってしまい、15分を超えることも珍しくありません。
あまり長く話していると、投資家の皆さんの中には露骨につまんなそうな顔をされることも・・・中には一緒に同行している営業の方が、投資家以上につまんなそうな顔をしていたり・・・。
最初は、自分の話していることに夢中で、そんな表情すら読み取れません。
少し慣れてくると、つまんなそうな顔に気がつき、それに焦ります。
そんなことを繰り返すうちに要点を絞って話せるようになり、一人前のアナリストに近づいて行きます。
アナリストの仕事は無論、銘柄について分析をすることが仕事ですが、その分析結果に基づく推奨を投資家に聞かせ、説得できなければ価値がありません。
説得するためには明瞭で、簡潔で、そして情熱がないといけないと思います。
って書きながら、耳が痛い・・・。
実は、僕は話があまり上手ではありません。(あ、日記読んで既に気がついている人いました?)
ちなみにアメリカに行くと、何故か朝食を食べながらのミーティングを好む人がいます。
なので、下手すると朝7時からヘビーなアメリカンブレックファストを食べながら投資の話・・・。
欧州では、会議室に常にお菓子や、サンドイッチ、ジュース等が置いてあり、それらを摘みながらミーティングをします。
欧州各国を回りましたが、どこもそうなので、多分普通なんだと思います。
逆に日本は夕食を食べながら・・・そう俗に言う接待系が好まれますが、これって海外では殆どありません。
なんかお国柄ですよね。
こんなことを書いていると、「瓜生、色んな所で楽しそうにしてるなぁ・・・」と思われるかもしれませんが、とんでもない、とんでもない!!!
海外出張では、慣れない英語で喋り捲るのは大変ですし、日本の事情を知らない外人に、日本の銘柄のことを説明し、説得するのは大変です。
更に、大変なのは数!
1日に20回のミーティングをこなしたこともありますし、次から次へと違う都市の投資家に会いに行くので1日に4回も飛行機に乗ったことがあります。
朝7時から分刻みのスケジュールが組まれ、夜は飛行機で次の都市に移動。
時差を最大限に活用すべく、常に移動は東から西。
本当にいつ今日が終わるんだろうって思います。
だって、1日24時間しかないのに、20回っておかしいでしょう???
さすがにそれに近いことを3週間連続でやったときには、終了後に過労で入院しました。
あれ?ここまで書いて過去似たようなネタで日記を書いたような気がしてきました・・・。
まぁ・・・いいですよね?
そんな感じで、アナリストの仕事って結構体力勝負なところがあるんです。
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本当にすごい仕事していたのですね。お見それしました。
尊敬します。私ら、凡人」には、真似できないです。
アナリストて、デスクワークイメージが、有ったのですが、
見方変わりますね、。
体の調子悪くなって当たり前、みたいな職業ですね。
やめてよかった。晴れて、みんかぶCEO!!
24時間「しか」一日はないのに 20回も!
すさまじいんものなのですね。
文章を読ませていただきながら苦笑いした部分が・・
たしかに15分くらいでしょうか、 人の話に真摯に耳を傾けることができるのって。
多くのコミュニケーションを重ねていけば聞き上手になることはできるかもしれないですが、いかに相手を引き付ける話し方をするかということは、きっとさらに難しいんですね・・・。
瓜生さんの日記を読ませてもらってそういう"伝え方"も勉強になります☆
私も頑張りますね^ー^*/
>今日は、ある著名な機関投資家のオフィスにお邪魔しました。
この日記読んだんですけど、
結局何をされに行ったんですか?
思わず突っ込んでしまいました(^^ゞ
ま、まさか落ちなし??
それともないしょ??
また、悪さをたくらんでるのでは。。。(-"-;)
大変興味深いおはなし有難うございまっす!
きっと機関投資家の方々は時間がないので
「前の銘柄はぜんぜんダメだったぞ」とか過去のことは
ひっぱりだしたりしてる暇ないんでしょうね。
そういう意味では毎回が勝負って感じを受けました。
相当のプレッシャーなんだろうなぁ ┌|∵|┘
ま、でもいっぱい時間かけてまわっている間に市場がうごいちゃったら遅いですもんね。
決して凄くはないですが、過酷な状況を強いられていたのは事実ですね。職を離れる直前には、海外出張でスーツケースを預けることも禁止されていました。スーツケースが出てくるまで待っている時間が無駄になるということです。でも、それだけ僕の話を聞きたいと思ってくれる人、そして聞かせたいと思ってくれる人が世界中にいるということは、本当に幸せなことです。
つぼおしさん
そうなんです・・・。15分以上の話は、そこに恋愛感情のようなトキメキ感とか無い限り、疲れちゃいますよね。僕はいまだに話が長いと怒られることがあります・・・。
モツナベさん
相手をひきつける話をするためには、やはり自分の話が何も考えずにでき、その上で話している最中はひたすら聞いている人のことを考えるというのが重要な気がします。無論、僕ができているかと言えば・・・。
みやまなさん
すみません・・・予想の通り、内緒です。でも、ちょっと気になるのは「また、悪さをたくらんでいるのでは。。。」ってところ!!またって何ですかぁ???笑
縄文杉さん
過去のことは、前回の推奨が外れていたら勿論、言われますし、会ってくれない場合もあります。投資家に貢献することでファンを増やしいかないと、最後には居場所がなくなる仕事です。プレッシャーと言えば、プレッシャーですが、プレッシャーを感じいたら、怖くて何も言えなくなりますよね。外れるかも?って思わないくらい調査・分析をすることが唯一の手段だと思います。
その悪さ!?期待しています。[壁]ー ̄)
いたずらごころ?も必要です。
(あそびごころの訂正!(^^ゞ)