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長大陽線により直前3日間の急落分をほとんど相殺

昨日の米国株式相場は高安まちまちとなった(DJIA -79.88 @36,124.56, NASDAQ +44.24 @14,229.91, S&P500 -2.60 @4,567.18)。ドル円為替レートは147円台前半での動きだった。本日の日本株全般は上げる銘柄が多かった。東証プライムでは、上昇銘柄数が1,540に対して、下落銘柄数は95となった。騰落レシオは122.83%。東証プライムの売買代金は3兆5298億円。

TOPIX +45 @2,387
日経平均 +670円 @33,446円

米国では、10月の米雇用動態調査(JOLTS)で非農業部門の求人件数が873.3万件となり、2021年3月以来の低水準となり、且つ、予想の930万件を下回ったため、労働市場の過熱感も緩和して来た。これにより、FRBによる利上げが最終局面を過ぎたという見方がより固まって来た。これを反映して、米10年債は前日の4.286%から4.167%へ低下した。長期金利の低下を好感してハイテク成長株が上昇し、ナスダックも上げた。

本日の東京市場では、米長期金利の低下に歩調を合わせるように新発10年債の利回りが0.61%へ低下した。長期債だけでなく、新発5年債は一時0.2%台、20年債利回りは1.3%台とそれぞれ9月上旬以来の低水準まで低下した。日米の長期金利の低下は資本コスを下げることにより理論株価を上げる効果がある。それに加えて、企業の資金調達コストを下げるため経済全体を刺激すると期待される。その結果、幅広い銘柄の株高へとつながった。さらに、日経平均は前日までの3営業日で700円強下げていいたので値ごろ感からも買戻しが入り易かったと言える。11月の米サプライマネジメント協会(ISM)非製造業景況感指数が好不況の分かれ目となる50を上回ったことで、米景気の悪化懸念が和らいだことも株価を支えた。ただ、国債利回りが下げ過ぎると、投資家にとっての魅力が薄れるため、買い手がいなくなるためこれ以上の債券利回りの低下は難しいのでないか。

日経平均の日足チャートを見ると、長大陽線で急反発して25日及び10日移動平均を回復したため、直前3日間の急落分をほとんど相殺した。ただ、このまま続伸してバブル崩壊後の高値を更新できるかどうかはまだ微妙である。

33業種中の全業種が上げた。上昇率トップ5は、精密機器(1位)、電気・ガス(2位)、証券(3位)、輸送用機器(4位)、電気機器(5位)となった。

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