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「出会い線」となり、下方向のベクトルがほぼうち消された

昨日の米国株式相場は大幅下落した(DJIA -388.00 @33,618.88, NASDAQ -207.71 @13,063.61, S&P500 -63.91 @4,273.53)。ドル円為替レートは149円台前半の前日比円安水準での動きだった。本日の日本株全般は上げて終える銘柄が多かった。東証プライムでは、上昇銘柄数が1,313に対して、下落銘柄数は477となった。騰落レシオは132.14%。東証プライムの売買代金は3兆9250億円。

TOPIX +8 @2,380
日経平均 +57円 @32,372円

米国では、引き続き米国政府の債務上限問題が意識されていることに加えて、8月新築住宅販売と9月消費者信頼感指数の経済指標が市場予想を下回ったことで景気悪化懸念が強まった。さらに、JPモルガン・チェースのダイモンCEOがインフレ抑制のためにはさらなる利上げが必要であると発言した(利上げは銀行にとって好都合)ため、株式相場を押し下げた。日米の長期金利差の拡大を背景に円安・ドル高が進行し1ドル=149円台に入った。

米国株の大幅下落を受けて、本日の日本株全般は下げて始まった。日経平均の下げ幅は一時300円を超えたが、その後切り返し始め、機関投資家が大きく株価指数先物を買う動きが観測されると、日経平均は上昇に転じて前日比小幅上昇で終えた。今日は9月末配当の権利付き最終日のため、配当取り狙いの買いが優勢となった。さらに、上場投資信託や国内年金など機関投資家は近い将来に受け取る配当分を再投資するため、予め先物で買っておく操作をする。この動きを先回りして短期筋は買いを入れるのでその分だけ上げ易い。また、日銀が定例の国債買いオペを通知したため、新発10年物国債が買われて利回り(=長期金利)が下げた。これを好感して東京エレクトロンなどの金利感応度が高い高PER銘柄の一角が上昇に転じて株価指数を下支えした。

日経平均の日足チャートを見ると、昨日の長陰線の終値と本日の長陽線終値がほぼぶつかる「出会い線」となり、下方向のベクトルがほぼうち消された。日本時間の今夜の米国株の動き次第だとは思うが、明日は配当権利落ち分を考慮しても本日の安値を割り込むことはないと見ているが、どう動くか。

33業種中20業種が上げた。上昇率トップ5は、医薬品(1位)、その他金融(2位)、不動産(3位)、情報・通信(4位)、石油・石炭(5位)となった。

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