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短期的な過熱感から利益確定売りが優勢

昨日の米国株式相場は小幅続伸した(DJIA +10.87 @34,418.47, NASDAQ +28.85 @13,816.77, S&P500 +5.21 @4,459.59)。ドル円為替レートは144円台後半での動きだった。本日の日本株全般は下げる銘柄が多かった。東証プライムでは、上昇銘柄数が616に対して、下落銘柄数は1,152となった。騰落レシオは120%。東証プライムの売買代金は3兆3933億円。

TOPIX -14 @2,306
日経平均 -331円 @33,423円

米国株式市場は、翌日に独立記念日の祝日を控えているために半日の短縮取引となった。6月ISM製造業PMIが予想を下回る弱い結果となったために景気後退の懸念が高まったが、販売台数が予想以上に伸びたテスラ株が7%近く上昇したことに刺激されてダウ工業株30種平均は小幅高となり、ナスダックもS&P500も共に小幅高で終えた。

本日の東京市場では、昨日の時点で日経平均は大幅高となって33年ぶりの終値ベースでの高値更新をしていたこともあり、短期的な過熱感から利益確定売りが優勢となった。さらに上場投資信託(ETF)の分配金捻出目的の売りも警戒され、それを先回りする売りも出た。それでも、米大手銀行株が堅調なことを受けて、メガバンク株は力強い上昇が継続している。

ただ、米国の債券市場に目を転じると不安要因も目立つ。それは逆イールド(2年債の利回り>10年債の利回り)がより顕著になってきたことである。通常、逆イールドは不況に入る前に現れるが、その逆イールドの幅が109ベーシス(=1.09%)まで拡大した。これは1981年9月に記録した111ベーシスポイント以来の記録である。インフレ率が予想以上に長く高止まりしているため、金融引き締めは今まで想定していたよりも長くなるとの見方が強まり(利下げは2024年以降になりそう)、その分だけ遠い未来の景気は悪くと予想されて長期金利はそれほど上がらない一方、手前の金利は高まる政策金利を反映して高くなる。その結果が逆イールドとなって現れる。

日経平均の日足チャートを見ると、昨日、終値ベースでバブル崩壊後の戻り高値を更新したが、本日は短陰線で反落した。もし、このまま高値を更新できずに反落して10日移動平均線を割り込むとダブルトップ形成を疑う必要が出てくる。さらに25日移動平均線まで下抜けるとダブルトップがほぼ確定するため高値更新はますます遠のく。

33業種中27業種が下げた。下落率トップ5は、医薬品(1位)、パルプ・紙(2位)、ゴム製品(3位)、機械(4位)、倉庫・運輸(5位)となった。

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