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日米の中央銀行が金融政策を決める会合を控えて・・・

先週金曜日の米国株式相場は小幅上昇した(DJIA +43.17 @33,876.78, NASDAQ +20.62 @13,259.14, S&P500 +4.93 @4,298.86)。ドル円為替レートは139円台半ばでの動きだった。本日の日本株全般は上昇した。東証プライムでは、上昇銘柄数が1,440に対して、下落銘柄数は336となった。騰落レシオは106.32%。東証プライムの売買代金は3兆422億円。

TOPIX +14 @2,239
日経平均 +169円 @32,434円

先週金曜日は翌週に5月の米消費者物価指標(CPI)の発表や米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果公表を控えていたので、様子見が主流だったが、米国株式相場は小幅続伸した。

先高観が根強い中、本日の日本株全般は続伸した。先週金曜日にはSQを無事通過したことも日本株相場を支える安心感となった。日経平均の上げ幅は一時250円超まで拡大した。ただ、33年ぶりの高値圏まで上げているので高値警戒感もあり、上値では利益確定売りに押されて上げ幅を縮小した。さらに、今週は日米の中央銀行が金融政策を決める会合を控えているため、その結果を見極めたいとの思いから様子見姿勢が強まった。もう一つの気がかりは、買われている銘柄に偏りがあり、すそ野が広い買いにはなっていないことである。

一部マイナー航路でコンテナ運賃が上昇に転じたとの報道があったにもかかわらず、郵船や商船三井など海運株は下げた。主要航路のコンテナ運賃は下げたままで回復の兆候はまだないためだろう。向こう半年から1年先まで海運株は戻ったら売りが有効な基本戦略だと見ている。

今回の金融政策決定会合で、日銀は金融政策の現状維持を決めると見られている。それが足元の日本株の主な原動力の一つである。しかし、もし金融政策を近い将来に見直すという趣旨の文言が少しでも入れば、日本株に対する外国人の買いが引っ込み、株価はかなり調整するかもしれないというシナリオも考えて、それに備えておきたい。

他方、日本株の買い材料もある。通常国会は6月21日に会期末となるため、解散・総選挙があるのではないかとマーケットは見ている。国政選挙があると株高になるという日本特有のアナマリー(理論では説明できないが経験則でそうなる傾向が強いこと)が期待されている。1979年以降の15回の衆議院選挙では、投票日の20営業日前から投票日まで15回中14回はTOPIXが上昇し、平均上昇率は2.3%となったそうだ。また、選挙後の与党の議席数が多いほど株高になる傾向が強かった。政策実現の可能性が高くなるとの読みだろう。

日経平均の日足チャートを見ると、2日続伸したが今日のローソク足は十字線となり、寄り付き後は売り買いが拮抗した。今週中に6月7日高値@32,709円を上抜け出来るかどうかに注目している。強気派がどんどん増えているが、ほとんどの人が強気になった時こそ天井が近い。例え日経平均のチャートが強い動きをしていても、注目している銘柄の個別チャートが上げ止まりから下げへの兆候を見落とさないようにしたい。ただし、明らかに上昇トレンドを描いている銘柄は素直に買いで入るべきである。しかし、欲張りすぎて売りサインを見落とさない注意力が必要である。

33業種中23業種が上げた。上昇率トップ5は、精密機器(1位)、医薬品(2位)、パルプ・紙(3位)、繊維製品(4位)、ガラス・土石(5位)となった。

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