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下げてはいるが3連続陽線⇒強い下げ渋り

昨日の米国株式相場は終値では上昇したが、寄り付き直後は大きく上げたのにその後はじり安となり一時はマイナス圏に沈むほど弱くなった(DJIA +75.14 @32,105.25, NADSAQ +117.44 @11,787.40, S&P500 +11.75 @3,948.72)。ドル円為替レートは130円台前半の前日比円高水準での動きだった。本日の日本株全般は高安まちまちとなった。東証プライムでは、上昇銘柄数が850に対して、下落銘柄数は881となった。騰落レシオは112.60%。東証プライムの売買代金は2兆5249億円。

TOPIX -2 @1,955
日経平均 -34円 @27,385円

前日に大きく下落していたことと、米連邦準備制度理事会(FRB)による利上げ打ち止め期待が高まり、米国株式相場は大きく上昇して始まった。しかし、地銀株がまた下落したことに警戒感が高まり、上げ幅を縮小した。イエレン財務長官が必要なら預金保護を拡大すると発言したことが相場を下支えした。

本日の日本株全般は、外国為替が円高・ドル安傾向となったことを嫌気して小幅下落した。自動車株や鉄鋼株が売られ、欧米の金融不安を背景にして金融株が売られた。他方、米長期金利の低下を背景に米国ではハイテク株が堅調な動きとなっており、日本株もその流れを受けてアドバンテスト、東京エレクトロンやスクリーンなどハイテク成長株の一角が買われて株価指数を下支えした。長期金利の低下を梃子に、バリュー株、特に銀行株から成長株へまた振り子が戻っている。日経平均の下げ幅は一時160円を超えたが、配当取り狙いの買いが入り、下げ幅を縮小した。

ただし、金融不安の炎は一旦出るとそう簡単には消えない。金融当局が打つ手を誤ると燎原の火の如く、一挙に世界中を駆け巡るとことはリーマンショックでも経験済みである。3月24日の欧州市場では、ドイツ銀行の株価が前日比15%安まで急落し、スイスのUBSも8%安となった。フランスのソシエテ・ジェネラルも9%安、英国バークレイズも6%安まで売り込まれた。欧州を代表する大手銀行がほぼほぼすべてが急落した。経験則で2カ月以内に起こるであろう2番底に対する警戒が必用である。

日経平均の日足チャートを見ると、続落はしているが3日連続で陽線となった。つまり、強く下げ渋っているということである。米国株と比べて日本株が相対的に底堅い理由がある。米国は急速に利上げを進めて来たために景気悪化の懸念が高まっているが、片や日本はどうか。日本はまだ金融緩和が継続している上に、コロナ禍から立ち直り始めたところで経済をリオープンしたところだ。アメリカ経済のベクトルは水平からやや下向きであるのに対して、日本経済のベクトルは底打ちから上向き始めたという背景の違いが、日本株相場の底堅さの底流にある。

33業種中19業種が下げた。下落率トップ5は、鉱業(1位)、その他金融(2位)、保険(3位)、銀行(4位)、不動産(5位)となった。

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