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日米とも買戻しか

21日の日経平均は、7910.79(+207.75)と上昇。前日の下げの半分近く戻し、いわゆる切り込み線の形になったので、目先底が入るのではないかと少し期待を抱かせる。だが、日足転換線8231の下で、転換線が基準線を切ってさらに下げるサインがでている。ボリンジャーバンドもやや下に広がりつつある形をしており、底をうった兆候はまだない。

NYダウ21日は8046.42(+494.13)と急上昇。前日の始値こして引けており、いわゆるはらみ足になっており、転換を予想させるサインである。水準は、基準線が8551で、転換線8186にも届いていないので、まだ自律反発の領域に過ぎない。だが、日足RCIは底からわずかながら反発しており、底をつけることを少し期待させる。もっともボリンジャーはマイナス3σあたりからマイナスσと2σの間にもどしているものの、まだ外に広がりつつあり、こちらからは底打ちの兆候はない。日足週足月足とも、まだ下降トレンドであり、楽観は禁物だ。

ドル円は95円台。日足の基準線97.17、転換線は95.94で、転換線は下向きで、まだドル安円高基調が続いているが、こちらはボリンジャーの幅は少しせばまりつつある。日米経済の相対的な強さという点では、どちらもいい勝負ということなのだろうか。

週末は日米とも大きく反発していたが、とりたてていい材料があったわけではない。シテイは大幅な人員削減を打ち出しており、ビッグスリーは破綻の瀬戸際にあり、議会は再建計画をみせろと迫っている。ガイトナー氏が財務長官に決まったニュースを好感しているともいわれているが、ガイトナー氏が超能力をもっているとも思えない。株価の水準からみても、全体としては、買戻しの自律反発の域をまだでていないとみてよいだろう。ビッグスリーについては、公的救済の気分は盛り上がっていないようだ。大きいといえども、単に事業会社の一つに過ぎず、金融システムの維持というのとはやはりわけが違う。そもそもビッグスリーが追い詰められたのは、長年の経営判断のミスによるものではないか、というのが大方の見方であろう。ビッグスリーの会長が、納税者のお金の支援にすがるための公聴会に、自家用ジェットで乗りつけたというニュースは、ビッグスリーの経営陣のものの考え方が、一般納税者とはかけ離れていることを物語っている。こんな調子では、一時的に救済してもどぶにお金を捨てることになりかねない。結局破産法を適用して、厳しい枠をはめ、労組との協定も見直して再建をすすめるしかない、という結果になるではないかという気がする。いずれにせよビッグスリーとシテイの始末が収まるまでは、市場も動揺を続けそうだ。
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