COTOSSAさんのブログ
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ドコモのインドTTSL社への出資について
11/17に発表になっていた、ドコモのタタグループへの出資・業務提携の件についての説明会の様子をチェック。
資料は投資家用の資料と報道発表資料をざざっと読んでみると、3つ程とても気になる事がある。
個人的に特に気になったのはこのあたり↓
・なぜインド市場でマーケットシェアが6位になるタタグループと組んだのか
・GSMのネットワークを持っていないのに、どうしてタタグループと組むのか
・持分26%の考え方
うーん、面倒だけど説明会の質疑応答を聞くことにしよう。。。誰か同じこと質問しているだろうし。。。
◆説明会資料
http://www.nttdocomo.co.jp/corporate/ir/binary/pdf/library/presentation/081117/all.pdf
◆報道発表資料
http://www.nttdocomo.co.jp/info/news_release/page/081112_00.html
◆説明会動画
http://www.nttdocomo.co.jp/corporate/ir/library/presentation/081117_video/index.html
さて、、気になった所だけメモ。
それにしても、相変わらず複雑そうなスキームだ・・・・・・・
全然資料からは見えない感じ。
もちろん更に、出資が絡んでいるのでNDAで話せないという話が多い。非上場である事からも情報少なし。
◆保有持分について
現在80%はタタグループが保有。ドコモは新株発行で20%、既存株式部分を6%で、希薄化後で26%を保有する形との事。
前回の反省を踏まえて、AT&T Wirelessの場合とは異なって、十分なprotectionを取っているとの事。
過半数についてというのは、現時点ではないけれども、将来的には又その時点で検討。ということらしい。
マイノリティ出資に関しては、PLDTやFETからもP/Lへの単年度で数百億のインパクトを得ているので、マイノリティでも成果はある程度上がっているという事らしい。
◆ROIの予想
ROIで15%というのが目安という事でドコモは出資を検討しているらしい。
中長期ではこの15%をかなり上回るリターンが見込めると見積もっているとのこと。
◆市場予測
ARPUは現時点7ドル。
10年後に1億加入程取りたいと見ているが、金額面は未定。マクロの伸びを上回ると思うとの事。
EBITDAマージンも一般の大手事業者と同一レベルになると見積もっているよう。先方の事業パフォーマンスについてもドコモと同じようなKPIで見るとの事。
◆GSMネットワークについて
1万局を1年というレベルを上回るような、設備投資は想定よりも早期で完了すると見ているらしい。
10年の期間をもってDCFしているみたい。前半5年部分はやはり設備構築時期。
GSMとCDMAのカニバリはないと見ているらしい。3Gの展開はまだ政府の入札がこれからでもあることから、現時点では3Gの方は別問題として考えているらしい。
インドはまだ2Gの時間が長そうだということになると、何故に今からGSM。。。
質問で10年後に3Gなんてその頃にはもう意味がないのではというような話があったけれど、確かに普通そう思うでしょうねとも思うし。
エリアを作り直すという調整にはならないという回答がされている。端末側の問題もあるので、その時に考えていくという事になる様子。
ネットワーク投資が進んでいく際にどうなるか、という点について、財務的負担がドコモに発生するかというと、ない、という事になる様子。
◆追加出資が本当にないのかという確認
3Gのライセンスがオークションになったり、等で追加出資がないというのは担保されているのかという確認があった。追加出資は本当にないのか!という質問。
100%ないのか!というと分からないが、現時点での株主間契約では、特にそういう事があった場合でも追加出資しないといけないということはないらしい。
有利子負債は現時点であるのかというと、ご想像の範囲内。という回答・・・・何かと非上場会社だと詳細内容がないので分からないものだ。
でもこの回答は、ない、というのではなくて、あるけれどもそんなにひどい規模ではないという事だろう(と勝手に解釈)。
◆TTMLへのTOB
TTMLの支配権をある程度もつので、現地側でTOBをかけるようにという規制があるらしい。総額で200億円レベル。
38%×26%である程度の影響力を持ってしまうので、TOBをかける必要があるらしい。インドの証券取引法のような法規制があるとのこと。少数株主保護の観点からとの事。
◆買取り請求権はあるのか
守秘義務から話せず。との事。
◆クロージングについて
2,3ヶ月内。ルピーの為替リスクはドコモ側が取っている。既に為替対処策は取っているらしい。
配当についても中長期的で実現してくると見込んでいる模様。
◆ROIの15%の点
事業投資としてのリターンはどう考えているのかという質問。
調達上違いが多すぎてリターンがドコモ側には出ないのではないかと言う話がある。
i-modeはどう考えているのかとか。
NDAだらけで何もいえないけど赤字企業に1兆円以上のvaluationをつけていることになるけど、これ自体のexitのスキームは用意しているのかと。
(厳しい質問だわ・・・)
ローミング収入や法人営業活動、バスサービス、ブランドも長期的には事業からのリターンも期待しているというけれど、、、少々長期的な観点で見た場合。別に決まったものはなし。
valuationの所、やっぱり厳しいと思うな。
他社比較した時ではどうなのかと突っ込まれていた。
免許しかない所に1000億円投下といった話インドでは出ているが、最終的には事業計画でvaluationをしている。1加入あたり4万レベルと見ると、低い方のvaluationだと思う、との事。単に検証目的で見て見ると、決して高くはないという考え方のようだ。
◆6番目のオペレータに投資した理由
良かった、出てくれて、、、(ほ)
インド一般の見方としては勝ち組はBharti, Reliance, Essarの3社と見るのが一般だが、どうしてなのかという質問。
競争力があると見ているらしい。うーん、、、今後のポテンシャルという点が大きいのだろうか。
個人的にはこれ、全然納得できるような理由ではないと思うんだけど?
なんだか微妙だなぁ、、、
個人的には、違和感が残るままとなってしまいました。
携帯のオペレータ数はこんなに多いままで市場が動き続けるとは思えない。
急激に発展するのであれば尚更、近い将来でオペレータ間での合併は進むと考えられるのではないかしら。
どうしてこの時期に6位に出資なんだろう・・・
うーん。。。。。。。
あまりしっくりしない説明会、、、
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