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証券事故は大丈夫でしょうか


2009年の1月から、株券は電子化され、証券会社に預けられていた株券は、すべて証券保管振替機構(ほふり)に保管されて、私たちの目に触れられることはなくなりました。


それ以前は、購入した株券は、証券会社を通じて個人の手に渡たり、いやだという人は証券会社に保管を依頼し、証券会社が発行する預り証を受け取ることになっていました。「預り証」は、株券と同等の価値があり、保管には気を配ったものでした。受け渡しをめぐっての証券事故も結構あったようで、それを防ぐ意味からも、受け渡しは4日後となったと聞いています。


売買がネットで行われ、株券が電子化された今は、証券事故は大幅に減ったように思われますが……。事故は本当になくなったのでしょうか。


証券会社では、株券はすべて「ほふり」に保管されるので、証券会社では手を触れることができないといっています。売買の際もコードはお客様が管理し、現金もお客様の指定口座に入金するよう、安全対策が取られているので安心だと。


でも、教育機関から顧客情報が盗まれたり、厳しく管理されている銀行からも、現金が流失したりしている状況を見ると、証券会社に預けている株券や現金は、大丈夫なのか心配になります。


銀行では暗証番号等の保管に瑕疵がなければ、被害額は銀行が補償することになっていますが、証券会社には明確な規定はないようです。証券会社に明確な責任があった場合、たとえば証券会社の社員による事故には、補償に応じる可能性はありますが、あくまでもケースバイケースのようです。


確かに、証券会社がいうように、証券取引は銀行より複雑で、制度そのものに安全対策が組み込まれていますので、悪意の第三者から狙われにくくはなっています。それでも、われわれはネット上から自分の口座を確認し、取引コードの管理もきちんとするよう、心がける必要があります。株券の場合には誰かが売却しても、決済までに4日ありますので、証券会社に連絡すれば、何とかなりそうです。


いずれにしろ事故が起こった際の金額の大きさや、交渉のわずらわしさを考えると、証券会社を選ぶ際には、証券事故にどう対応してくれるかで、選ぶ時代に入ったのではないでしょうか。自動車保険などでは、事故の際の対応力で会社を選ぶそうです。証券会社でもいずれその方向に向かうのではないでしょうか。


会社が破綻したときも考えておく必要があります。銀行の場合には国がペイオフとして1,000万円の保証がありますが、証券会社の場合はどうでしょうか。


97年に山一証券が破綻しましたが、その際の処理は「さすが山一」といわれるくらい、見事にお客の資産は保護されました。山一では、持ち主不明の株券まで所在を突き止め保護したそうです。


日本では、証券会社の破綻に備えて、日本投資者保護基金から1,000万円を限度として補償されるようにはなっていますが、十分とはいえません。証券会社によっては預かり資産に対して保険でカバーしているところはありますが、投資家としても、証券会社を選ぶ際には、その会社の安全度を十分に調査する必要があります。


ところで、株券は電子化され「ほふり」に保管されていますが、顧客と証券会社との関係は従来通りなのをご存知でしょうか。ネット上で口座を開いてみれば分かりますが、株券も現金も証券会社の「預かり資産」となっています。株券はすべて「ほふり」に保管されるので、安全だといっているのは、「うそ」になります。したがって、会社が破綻するようなときには、会社ぐるみで顧客の株券を持ち出して売却されないとも限りません。


今のところ、この欄でも証券事故についての書き込みがないのは幸いです。でも世の中に悪いやつは、うようよいるようです。平時であっても、何とか証券会社に忍び込み、顧客の口座にある株券や現金を盗もうと、考えているのでは。


証券取引所も、証券会社も、取引量を増やすために、銭単位取引など導入しないで、もっと安心して証券取引をできるようなことを考えてくれないでしょうか。せめて、せっかく作ったNISA口座が、5年後には中身がなくなっていたなんてことは、絶対に起こらないようにして欲しいのです。





6件のコメントがあります
  • イメージ
    短期決戦さん
    2014/7/27 08:19
    yuhsanさん、おはよう
    完全に安全な商品などありません。
    へそくりとして株を買っていて、
    唯一それを知っている本人が死亡したら、
    永久休眠口座になってしまいますよね。
    おかしなことです。
  • イメージ
    yuhsanさん
    2014/7/27 08:24

    短期決戦さん

    おはようございます


    う~~~ん、難しいコメントが帰ってきましたね。

    ホンと、私もそれを考えているんですよ。

    いくら儲けても、天国では使えませんもんね。

    かといって、なければこの世で地獄にいってしまうし……。

    コメントありがとうございました。


  • イメージ
    まはいさん
    2014/7/27 10:19

    こんにちは 全くの杞憂です。


    ほふりもその一翼ですが、分別保管により株式は株主の資産として区別されています。

    制度信用取引は、ほふりと関係有りませんが、同様に分別保管で保護されます。

    ただ、一般信用取引は証券会社が倒産した場合に保護されません。

  • イメージ
    yuhsanさん
    2014/7/27 12:38

    まはいさん

    こんにちは


    コメントありがとうございました。

    そうですか、これで安心しました。

    ありがとうございました。

  • イメージ
    もりぎんさん
    2014/7/27 16:35
    短期さんのコメント、まさしくアタシもそれを気にしてます。

    自称遺言状に(w)証券会社のパスワードやその操作方法を書いてあるということを、パソコンに疎くない姪っ子に伝えることくらいしかしてませんが・・・。

    ま、ひとりなので、死んだもりぎんには関係ないんですがね (笑)

  • イメージ
    yuhsanさん
    2014/7/27 19:34

    もりぎんさん

    こんばんは


    結構皆さん問題を抱えておられるようですね。

    でも、時間が経つのは早いですよ。

    なんとかしなくては。

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