3. 財務状況と経営指標
2020年3月期末の財務状況を見ると、資産合計は前期末比136百万円増加の38,348百万円となった。主な増減要因を見ると、流動資産ではたな卸資産が減少した一方で、現金及び預金が1,708百万円、売上債権等が327百万円増加した。また、固定資産ではソフトウェア資産(ソフトウェア仮勘定含む)が前述したように早期償却や評価損を計上したことにより無形固定資産が2,986百万円減少し、繰延税金資産が978百万円、投資有価証券が302百万円それぞれ増加した。
負債合計は前期末比834百万円減少の19,318百万円となった。有利子負債が長短合わせて555百万円減少したほか、仕入債務等が281百万円減少した。また、純資産合計は前期末比971百万円増加の19,029百万円となった。配当金1,049百万円の支出、並びに親会社株主に帰属する当期純利益1,839百万円の計上により利益剰余金が787百万円増加した。
経営指標を見ると、収益増と有利子負債の減少を主因として自己資本比率が前期末の47.2%から49.6%に上昇し、流動比率や有利子負債比率等も改善するなど、財務基盤の強化が進んでいると言える。一方で、親会社株主に帰属する当期純利益が減益となったことにより、ROEは前期末の21.7%から9.9%に低下している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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