株主還元策として、ステップ<9795>は配当性向で30%を目安に安定配当を行うことを基本方針としている。2021年9月期は前期比横ばいの40.0円(配当性向35.7%)を予定している。2020年9月期は減益決算となるなかで増配を維持したが、2021年9月期においては配当性向の水準も考慮して横ばいとした。株主優待制度については変更なく、毎年9月末の株主に対して保有株式数と継続保有期間に応じてオリジナルQUOカード(500~4,000円分)を贈呈する。現在の株価水準で見た総投資利回りは3~4%の水準となる。
■社会貢献活動の取り組みについて
同社は社会貢献活動の取り組みとして、1997年から2015年まで、「マリアの宣教者フランシスコ修道会(Franciscan Missionaries of Mary)」を通じてブルキナファソ(アフリカ)の栄養失調児支援センターへの支援(寄附)を行ってきた。同社及び社員有志からの志を合わせて支援額は19年間で累計2千万円を超えた。2015年には同センターから現地の孤児院の運営が軌道に乗ったとの感謝の報告を受けたこともあり、同センターへの支援については一旦の区切りを付けている。
そして2016年から新たにルワンダ(アフリカ)への義足普及活動への支援を開始している。具体的には、今までのブルキナファソへの支援と同様、同社として毎年1万ドルを寄附し、そこに有志社員の協力金を加算している。ルワンダでは、かつての植民地時代の影響で国民同士が殺し合うという悲劇の内戦が起き、多くの人が地雷や紛争に巻き込まれ、身体に障害を負った。こうして障害を負った人々へ現地で義肢や杖を無償で製作・提供する支援活動を行っている民間活動団体「ムリンディ/ジャパン・ワンラブ・プロジェクト」の代表であるルダシングワ(旧姓・吉田)真美氏(神奈川県茅ヶ崎市出身)との縁がきっかけとなっている。
ルダシングワ真美氏は20年以上にわたって延べ8,600人以上に義足や杖を無償製作・提供してきた。2018年度にはその活動が評価され、第25回読売国際協力賞を受賞するなど様々な賞を受賞し、中学校の道徳教科書にも掲載された。同社はルダシングワ真美氏の活動を支援し、不自由な生活を余儀なくされているルワンダの障害者の人々に義足を提供するための資金協力を行っている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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