■助川電気 <7711> 1,628円 (+300円、+22.6%) ストップ高
助川電気工業 <7711> [東証S]がストップ高。今朝の日本経済新聞電子版で「西村康稔経済産業相と米エネルギー省のグランホルム長官は9日、ワシントンで会談した。小型モジュール炉(SMR)などの次世代型の原子力発電を巡り、第三国への輸出などで協力すると合意した」と報じられており、原発関連のビジネスチャンス拡大につながるとの思惑から買われたようだ。同社では、実験設備から原子力発電所向けまでさまざまな原子力関連機器を手掛けており、次世代原子炉では冷却材などとして利用される溶融金属の試験設備に強み。また、同社のほか、原発プラント工事の高田工業所 <1966> [東証S]や太平電業 <1968> [東証P]、原発向け振動シミュレーションシステムや振動監視装置を手掛けるIMV <7760> [東証S]などにも物色が波及した。
■IMV <7760> 499円 (+80円、+19.1%) ストップ高
IMV <7760> [東証S]がストップ高。自動車業界向けを主力に振動試験装置や計測器の製造販売及び受託試験サービスを手掛ける。その実力は世界でも有数でグローバル・ニッチトップ企業の一角。原子力発電所向けでは大型の振動試験装置や計測器が必要であり単価も高いが、同社の商品競争力は一頭地を抜く状況にある。岸田政権では原発再稼働に向け前向きに取り組む構えを明示しており、今後中期的に同社の活躍余地が高まることが予想される。株価は昨年1月4日に634円の高値形成後、ほぼ1年間にわたり下値を切り下げてきたが、目先底入れ初動にあり、値ごろ感からも追随買いを誘った。
■IPS <4335> 724円 (+100円、+16.0%) ストップ高
アイ・ピー・エス <4335> [東証S]がストップ高。前週末6日の取引終了後、自社株買いを実施すると発表しており、これを好感した買いが入った。上限を14万株(発行済み株数の6.03%)、または1億1000万円としており、取得期間は2月10日から6月30日まで。株主還元の充実及び資本効率の向上を図るためとしている。
■スマレジ <4431> 2,247円 (+221円、+10.9%)
スマレジ <4431> [東証G]が続急騰。前週末6日取引終了後、12月度の月次登録店舗数推移を発表した。同社が提供するiPadなどのタブレットを利用したクラウドPOSレジ「スマレジ」の登録店舗数は前月比1478店舗増の12万1522店舗となり、これが好感されたようだ。内訳は、無料プランが同1120店舗増の9万4036店舗、有料プランが同358店舗増の2万7486店舗だった。
■力の源HD <3561> 1,018円 (+83円、+8.9%)
東証プライムの上昇率4位。力の源ホールディングス <3561> [東証P]が4日続急伸で4ケタ大台を回復。昨年11月22日につけた高値を払拭し昨年来高値を更新した。博多ラーメン店「一風堂」を国内外で展開するが、 新型コロナウイルスの影響も一巡し、足もとの収益変化が異彩を放っている。食の分野では訪日外国人観光客のラーメン人気が顕著で、インバウンド需要が一段の業績押し上げ要因として注目される。23年3月期営業利益は前期比63%増の17億1000万円予想で連続最高益更新見込みだが、値上げによる収益性向上や、モバイルオーダーなどを活用した注文システム導入で省人化効果も反映され、24年3月期以降も利益成長路線の継続が見込まれる。
■ソシオネクス <6526> 6,830円 (+550円、+8.8%)
東証プライムの上昇率5位。ソシオネクスト <6526> [東証P]が6日続急伸。SMBC日興証券が6日付で、投資評価を新規「1」、目標株価を9500円としてカバレッジを開始したことが好材料視されたようだ。同証券では同社について、半導体業界の中でシクリカルレスの側面を有する稀有な存在であると評価。独自のソリューションSoCのビジネスモデルにより、今後着実に売上高の増加と共に、利益成長が可能であると予想。足もと半導体市況が悪化するなかでも相対的に堅調な業績が期待できるとしている。
■TOTO <5332> 4,965円 (+395円、+8.6%)
東証プライムの上昇率7位。TOTO <5332> [東証P]が4日続急伸。原材料価格の高騰や部品調達の影響をはじめ、中国事業の不調など、同社を取り巻く環境は不透明な状況が続いていた。ただ、直近の4-9月期決算では営業減益ながら、原材料高騰の影響が想定を下回ったことで従来計画より上振れして着地。あわせて通期見通しの上方修正も発表した。ゼロコロナ政策緩和に伴う中国経済の回復期待も追い風に働くとみられ、業績に対する過度な先行き警戒感は後退している。堅調な業績見通しを背景に株価に底打ち感が漂うなか、10日は外資系証券会社の投資判断引き上げが刺激材料となって一気に上げ足を加速させた。
■ブシロード <7803> 692円 (+40円、+6.1%)
ブシロード <7803> [東証G]が急伸。9日に開催した「ブシロード新春大発表会2023」で、新ゲームレーベル「BUSHIROAD GAMES(ブシロードゲームズ)」を始動すると発表しており、好材料視された。「ブシロードゲームズ」は、既存モバイルゲームレーベルの「ブシモ」を統合し、ワールドワイド向けにコンソール、パソコン、モバイルのデジタルコンテンツ創出拡大を目指すという。同時に人気IPのゲーム化とオリジナルを含めた5つのゲームタイトルの制作を発表しており、「ゴブリンスレイヤー -ANOTHER ADVENTURER- NIGHTMARE FEAST」「無職転生 ~異世界行ったら本気だす~ Quest of Memories」「MACROSS Shooting Insight(マクロス シューティング インサイト)」のリリースを発表。また、「牧場物語シリーズ」をプロデュースしたはしもとよしふみ氏によるニンテンドースイッチ向けオリジナルアクションRPG「リアセカイ」の発売などもあわせて発表した。
■日本ペHD <4612> 1,151円 (+64円、+5.9%)
日本ペイントホールディングス <4612> [東証P]が4日続急伸となった。同社の売上収益において中国市場向けは一定の規模を占めている。中国経済を巡っては、金融市場では新型コロナウイルスの感染急拡大の悪影響への懸念よりも、ゼロコロナ政策の終了に伴う景気回復期待が強まっており、中国株のみならず欧米株相場の下支え要因にもなっている。こうしたなか、日本ペHDの建築・自動車市場向けの塗料の販売が拡大するとの思惑も広がり、買いが集まったようだ。中国人民銀行(中央銀行)は年明けの4日に、中国経済を支えるため2023年は適度に潤沢な流動性を維持する方針を示したほか、景気浮揚策として民間企業への支援を強化するとも伝わった。中国当局による不動産部門に対する支援策も好感され、中国・上海総合指数や香港ハンセン指数は堅調に推移している。
■ハニーズHD <2792> 1,481円 (+82円、+5.9%)
ハニーズホールディングス <2792> [東証P]が急反発し昨年来高値を更新した。6日の取引終了後、23年5月期の連結業績予想について、売上高を505億円から520億円(前期比9.0%増)へ、営業利益を55億円から60億円(同20.2%増)へ、純利益を35億円から39億円(同19.8%増)へ上方修正したことが好感された。原材料高や為替要因などで仕入コストが上昇するなか、商品価格の一部見直しを行ったことに加えて、行動制限もなくなり外出需要が回復していることから、売上高が予想を上回る見込みであるとしている。同時に発表した第2四半期累計(6-11月)決算は、売上高260億6700万円(前年同期比14.2%増)、営業利益30億8500万円(同57.1%増)、純利益21億7300万円(同59.5%増)だった。
■エーザイ <4523> 8,541円 (+394円、+4.8%)
エーザイ <4523> [東証P]が大幅続伸。同社は7日、米バイオジェン
■コメ兵HD <2780> 2,744円 (+125円、+4.8%)
コメ兵ホールディングス <2780> [東証S]が大幅続伸。10日午前11時ごろに発表した12月度の月次売上高が前年同月比10.5%増となり、2ケタ増収を継続したことが好感された。「Christmas SALE」を11月26日から12月25日まで開催したことに加えて、宝石・貴金属の売上高構成比が前年より約3ポイント上昇したことが寄与した。
■ギフトHD <9279> 4,230円 (+185円、+4.6%)
ラーメン店を運営するギフトホールディングス <9279> [東証P]が大幅高で5営業日ぶりに反発。同社は6日取引終了後、12月度の直営店売上速報を公表。既存店売上高は前年同月比14.5%増となり、5ヵ月連続で前年実績を上回ったことが好感されたようだ。行動制限がない年末年始の休暇シーズンを迎え、ロードサイドや繁華街のディナー帯を中心に顧客の来店頻度が上昇したことが好調の理由。既存店の客数は同10.1%増となったほか、客単価は同4.1%上昇した。なお、全店ベースの売上高は同28.8%増だった。
■レーザーテク <6920> 23,010円 (+980円、+4.5%)
レーザーテック <6920> [東証P]が大幅高で3日続伸。東京エレクトロン <8035> [東証P]など半導体製造装置の主力銘柄が揃って上値追い態勢を強めた。前週末の米国株市場では12月の米雇用統計発表を受けて金融引き締め長期化への過度な警戒感が後退、NYダウやナスダック総合株価指数 が大きく上昇したが、とりわけ半導体関連株の上げ足が目立った。インテル
■ローツェ <6323> 7,680円 (+180円、+2.4%)
ローツェ <6323> [東証P]が3日続伸。前週末6日取引終了後、ICP-MS(誘導結合プラズマ質量分析)を用いた微量元素分析に求められるソリューションを提供するイアス(東京都日野市)の株式を取得し、完全子会社化すると発表。これが株価の支えとなったようだ。シリコンウエハー表層部の金属不純物の分析で、業界最高水準の検出精度を達成するイアスの主力製品は、多くの最先端半導体工場に導入されているという。同社を子会社化することで、ローツェは顧客満足度を高め、成長の加速につなげる。
■SBG <9984> 5,953円 (+137円、+2.4%)
ソフトバンクグループ <9984> [東証P]が3日続伸。米ハイテク株への積極投資を行っていることから、ナスダック市場の動向と株価の連動性が高いことで知られる。前週末にナスダック総合株価指数は260ポイントあまりの大幅上昇を示し、週明けも続伸したことで底値離脱の動きをみせており、同社株には追い風となった。一方、英フィナンシャルタイムズ紙が9日、ソフトバンクG傘下の英半導体設計会社アームのロンドン市場新規上場に向けて、スナク英首相とソフトバンクGが協議を再開したと伝えており、これも株価の刺激材料となったようだ。
■Mラインズ <3901> 2,525円 (+58円、+2.4%)
マークラインズ <3901> [東証P]が反発。6日の取引終了後に発表した12月度の「情報プラットフォーム」契約企業数が前月比46社増の4660社となり、順調に増加していることが好感された。
■薬王堂HD <7679> 2,859円 (+64円、+2.3%)
薬王堂ホールディングス <7679> [東証P]が続伸。前週末6日の取引終了後、23年2月期第3四半期累計(3-11月)の連結決算を発表しており、営業利益が40億3400万円(会計基準変更のため前年同期との比較なし)となり、通期計画に対する進捗率が99%となったことが好感された。売上高は968億200万円だった。販売価格や品揃えの強化を図り、来店客数及び買い上げ点数の増加に取り組むとともに、小商圏ドミナント出店を推進したことが奏功した。なお、通期業績予想は、売上高1257億円、営業利益40億9500万円の従来計画を据え置いている。また、あわせて発表した12月度の既存店売上高は前年同月比10.0%増と13ヵ月連続で前年実績を上回った。客数が同2.5%増、客単価が同7.2%増とともに伸長した。
■アダストリア <2685> 2,301円 (+47円、+2.1%)
アダストリア <2685> [東証P]が反発。6日の取引終了後に発表した12月度の月次売上高で、既存店売上高が前年同月比10.2%増と10ヵ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。気温の低下と冬のセール、クリスマスや年末にかけての外出需要の回復などにより、冬物商品の販売が順調に推移した。また、前年に比べて休日が1日多かったこともプラスに働いた。なお、全店売上高は同12.2%増だった。
■HIS <9603> 2,124円 (+36円、+1.7%)
エイチ・アイ・エス <9603> [東証P]が続伸。そのほか、KNT-CTホールディングス <9726> [東証S]、エアトリ <6191> [東証P]、オープンドア <3926> [東証P]など旅行関連株が高かった。昨年12月下旬でいったん終了した政府の観光需要喚起策「全国旅行支援」が、10日から割引額を縮小して再開された。旅行需要の回復を後押しするとの期待から、株式市場では既に前週末時点で旅行関連株を先回り買いする動きが出ていたが、再開当日となる10日も引き続き物色が向かった。
■ゼオン <4205> 1,335円 (+19円、+1.4%)
日本ゼオン <4205> [東証P]が上伸。10日午前9時ごろ、米国子会社を通じてマイクロ流路デバイス試作品の製造販売を行う米エッジ・プレシジョン・マニュファクチャリング(マサチューセッツ州)の全株式を22年12月28日付で取得したと発表しており、好材料視された。同社では中期経営計画において、「新事業探索」として「医療・ライフサイエンス」「CASE・MaaS 」「情報通信(5G /6G)」「省エネルギー」の4つの重点分野を掲げており、4分野で2030年度売上高600億円増(19年度比)を目指している。今回の買収は、そのうちの医療・ライフサイエンス分野の事業探索の一環としてシクロオレフィンポリマーを活用した新規事業機会の獲得を図るのが目的で、医療・ライフサイエンス分野の事業開発を加速するとともに、同分野の欧米市場参入を目指すとしている。
■クオールHD <3034> 1,141円 (+14円、+1.2%)
クオールホールディングス <3034> [東証P]が続伸。6日の取引終了後、栃木県を中心に調剤薬局を38店舗運営するパワーファーマシー(栃木県宇都宮市)の株式を1月18日付で取得してグループ化すると発表しており、好材料視された。パワーファーマシーのグループ化により、クオールHDグループは栃木県でエリア最大規模となる約70店舗を展開することになり、更なる地域医療、在宅医療への貢献に資することになるという。なお、23年3月期業績への影響は軽微としている。
※10日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。
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