【井川純一の今夜も兜町で一杯】悲観の中に生まれ、懐疑の中で育つ？

　２月２３日（木曜日）の日経平均株価は８円４１銭安の１万９３７１円４６銭と小幅続落。まぁ、今日も結局は為替横睨みっていう動きでした。円高含みの為替のおかげで、買い手控えムード継続。ＮＹダウが９日連続で最高値更新と好調の波が続いているのですが、「そろそろかな」といった感じも意識されているようで、東京市場では物色意欲がへこんでいるみたい。ああ、眠い相場が続きます。
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　明日は、いよいよ初のプレミアムフライデーだわね。世の中、思っていたよりも関心が高いようで、企業もジワリ参加表明を見せてきている。いまだ懐疑的な人々も多いけれど、まあ消費喚起に加え働き方改革という大きな役割を担うだけに、成功することを祈りたい……のだが、ホンネは「さっさと帰れる奴はいいよなぁ」というひがみ根性もどこかにあったりする。

　昨年１１月初めからプレミアムフライデーについての取材を開始したが、当時はまだ認知度が浅く、飲食チェーンを展開する企業などに聞いても「知らない」といった答えが多かった。それを考えれば、マスコミにも取り上げられ認知度も向上、まずまずのスタートになりそうな気がする。

　正直言えば、この“特別な日”が定着するかどうか、当方も懐疑的な一人ではある。が、ある企業の広報マンは個人的な見解と断りながら「クールビズも最初は上手くいくとは思っていなかったが、少しずつだが広がりをみせ、いまやしっかり定着している。そういった意味では、焦ることなく様々な取り組みをしていくことが重要だ」と語っていたのが印象的だった。

　一連の関連銘柄の今日の値動きはあまり良くなかったが、明日はプレミアムフライデースタート当日ということもあり、ちょっとは注目しておいてもいいかもしれない。取りあえず、反応するかもしれない関連銘柄を挙げておくことにする。

【旅行】エイチ・アイ・エス<9603.T>、KNT-CTホールディングス<9726.T>、エボラブルアジア<6191.T>、オープンドア<3926.T>
【百貨店】J.フロント　リテイリング<3086.T>、三越伊勢丹ホールディングス<3099.T>、高島屋<8233.T>、松屋<8237.T>、
【居酒屋】串カツ田中<3547.T>、SFPダイニング<3198.T>、きちり<3082.T>、チムニー<3178.T>、テンアライド<8207.T>、大庄<9979.T>
【レジャー】東宝<9602.T>、ラウンドワン<4680.T>、オリエンタルランド<4661.T>
　まあ、こんなところだろうかね。ただ、こういう時って案外見逃されている銘柄が急動意することがあったりするわけで、その点は留意が必要ではあるわな。

　プレミアムフライデーねぇ、明日の夜にでも状況を調査すべく、居酒屋に突撃してみるかね。串カツとホッピー、これがまた相性が抜群にいいのよ。言っとくけれど、これも仕事なので、その点よろしく！

　「相場は悲観の中に生まれ、懐疑の中で育ち、楽観の中で成熟し、幸福感の中で消えていく」。これ、米国の有名な投資家の格言だけれど、プレミアムフライデーも懐疑の中で育っていってくれれば、それはそれでいいのだけれどねぇ。
《ＫＣ》

出所：株経ONLINE（株式会社みんかぶ）