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2021/10/01 - アイエスビー(9702) の関連ニュース。■今後の見通し1. 2021年12月期の業績見通しアイ・エス・ビー<9702>の2021年12月期の連結業績は、売上高で前期比6.4%増の26,000百万円、営業利益で同7.7%増の1,770百万円、経常利益で同8.0%増の1,850百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同7.6%増の1,070百万円と期初計画を据え置いている。第2四半期累計業績は計画を上振れたものの、コロナ禍が続くなかで、収益に与える影響が見通し難いためだ。ただ、コロナ禍でも企業のDX投資による業務効率、生産性向上への取り組みは活発であり、同社においても受注面での増加基調に

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アイエスビー Research Memo(3):21年12月期業績は過去最高を連続更新見込みで会社計画も上振れ余地あり

配信元:フィスコ
投稿:2021/10/01 15:13
■今後の見通し

1. 2021年12月期の業績見通し
アイ・エス・ビー<9702>の2021年12月期の連結業績は、売上高で前期比6.4%増の26,000百万円、営業利益で同7.7%増の1,770百万円、経常利益で同8.0%増の1,850百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同7.6%増の1,070百万円と期初計画を据え置いている。第2四半期累計業績は計画を上振れたものの、コロナ禍が続くなかで、収益に与える影響が見通し難いためだ。ただ、コロナ禍でも企業のDX投資による業務効率、生産性向上への取り組みは活発であり、同社においても受注面での増加基調に変化は見られない。

第2四半期までの通期計画に対する業績進捗率は、売上高で49.4%、営業利益で57.7%となっており、直近3年間の平均進捗率と比較すると、売上高は同じ進捗率となっているが、営業利益に関しては過去平均値である54.2%を上回る進捗となっている。下期は社内基幹システムの刷新で数千万円程度の費用増を計画しており、人件費を除いては特段の費用増要因はない。このため、市場環境に今後も大きな変化がなければ、通期の業績計画も上振れする可能性があると弊社では見ている。なお、ベトナムがコロナ禍でロックダウンが続いているが、現状ではリモートワーク体制により業務は問題なく稼働している。グループ全体の新卒採用者数は2021年が約100名の実績に対して、2022年は110名を予定しており、中途採用も含めて引き続き人員体制の強化・育成を進めていく計画となっている。

分野別の売上げ見通しについては以下の通り。

(1) 「モビリティソリューション」
「モビリティソリューション」分野は前期比6.0%増の4,756百万円を見込む。下期はローカル5G関連開発業務を含め5G関連の受注が一段と拡大する見通し。また、車載向け組込み開発も受注拡大に向けたソリューション提案を強化し、成長を目指す。一方、スマートフォンの開発や、コンテンツ・アプリ開発は減少する見通しとなっている。弊社では5G関連や車載関連の受注拡大により、通期の売上高は計画を上振れする可能性があると見ている。

(2) 「ビジネスインダストリーソリューション」
「ビジネスインダストリーソリューション」分野は前期比7.6%増の9,001百万円を見込む。医療、IoT分野ではクラウドを含めたシステム開発の提案営業を実施していく。また、業務システム分野では、営業ツール(マッチングサービス)を活用した新規顧客からの受注機会の増加とソリューション提案の強化により、受注獲得を目指していく。下期の増収率は14.4%増とややハードルが高くなるものの、期初に組込み開発と業務システム開発の組織を統合し、ソリューション営業統括部を新設、FAE(フィールドアプリケーションエンジニア)も加えたソリューション提案を強化しており、こうした営業施策の効果が下期以降徐々に顕在化すると見ている。売上計画は努力目標的な印象があり、下振れする可能性もあるが、その他の分野の売上増でカバーできるものと弊社では見ている。

(3) 「エンタープライズソリューション」
「エンタープライズソリューション」分野は前期比6.2%増の7,744百万円を見込む。引き続きサーバ・ネットワーク構築業務を中心に上期並みの受注が続くほか、金融向けの安定受注と官庁以外の公共団体からのプライム受注獲得により増収を目指す。ただ公共分野については、コロナ禍が長引いている影響で案件が先送りされる可能性があり、本格的に拡大が期待できるのは2022年以降になると弊社では見ている。

(4) 「プロダクトソリューション」
「プロダクトソリューション」は前期比5.0%増の4,501百万円となる見通し。セキュリティシステムのリニューアル案件や出入管理システム、ALLIGATE関連、L-Share事業などで販売拡大を見込んでいる。

なお新たな取り組みとして、子会社のアートとJR東日本メカトロニクスの協働により、JR東日本が発行する「Suica」等の交通系ICカードを入退室の鍵として利用できる「Suicaスマートロック」の提供を2021年12月頃から開始することを発表した。

「スマートロック」は、カードやスマートフォンで玄関ドアや門扉等を施錠・解錠するシステムで、鍵を使わずに開閉できるだけでなく、入退室記録が確認できるなど防犯効果も高いことから、ここ数年で普及が進んでいるサービスとなっている。「Suicaスマートロック」では、アートが提供するクラウド型入退室管理システム「ALLIGATE」と、JR東日本メカトロニクスが提供する各種IDを連携するシステム「ID-PORT」を接続することで、「Suica」や「モバイルSuica」のID番号により入退室認証を実現する仕組みとなっている。

ID番号を読み取るためのSuica専用のリーダライタは不要で、汎用のリーダライタや鍵装置を活用できるため、導入が容易である。また、カードを新たに発行するコストが不要で、入退室ログの管理などもクラウドサービスを活用するため、事業者にとってコスト低減メリットが大きく、利用者にとっても利便性の向上につながるサービスとなっている。導入施設は、オフィス、ホテル、マンション、商業・スポーツ等の各種複合施設、駐車場、ロッカー等を想定している。JR東日本グループの各種施設に導入が進むだけでも潜在需要は大きく、2022年以降、ALLIGATEの売上規模拡大につながる取り組みとして注目される。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)


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配信元: フィスコ

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