■クラダシ <5884> 310円 (+80円、+34.8%) ストップ高
クラダシ <5884> [東証G]がストップ高。前週末7日の取引終了後、24年6月末時点の株主から株主優待制度を導入すると発表したことが好感された。毎年6月30日時点で1単元(100株)以上を保有する株主を対象に自社サイトで利用可能なギフトカード「Kuradashi Gift」を保有株数に応じて2000円または4000円分贈呈する。
■光・彩 <7878> 3,090円 (+501円、+19.4%) ストップ高
光・彩 <7878> [東証S]がストップ高。ジュエリーとジュエリーパーツを製造・販売しているが、ジュエリーパーツが国内外で旺盛な需要を獲得しており、足もとの業績は極めて好調に推移している。同社が前週末7日に発表した25年1月期第1四半期(2-4月)の決算は営業利益が前年同期比4.2倍の6300万円と大幅な伸びを達成、対通期進捗率も第1四半期段階で約55%に達しており、好決算を好感する買いを呼び込んだ。株価は5月22日に急動意をみせ底値圏離脱を明示、その後も長い上ヒゲ形成が相次ぐなど荒い値動きながら、上値追いトレンドを強めていた。10日は売り物薄のなか一気に上げ足に弾みがついた格好だ。
■サン電子 <6736> 4,390円 (+700円、+19.0%) ストップ高
サン電子 <6736> [東証S]がストップ高。米投資会社のTrue Wind Capital傘下のファンドが10日、関東財務局に公開買付届出書を提出し、サン電子に対し1株4400円でTOB(株式公開買い付け)を実施することが明らかになった。値上がり益や配当金の取得を目的とするほか、経営陣や取締役会との建設的な対話を通じ、中長期的な観点での潜在的な企業価値など最大化に貢献することを目指すとしている。これを材料視した買いがサン電子に集まったようだ。買付予定数の下限は379万3400株(所有割合17.00%)で、上限は423万9500株(同19.00%)。応募株数が下限に満たない場合、応募株券の全部の買い付けは実施しない。サン電子の上場は維持される予定。買付期間は10日から7月22日までとしている。
■ジェイフロ <2934> 2,675円 (+412円、+18.2%) 一時ストップ高
ジェイフロンティア <2934> [東証G]が4日ぶり急反騰、一時ストップ高となった。10日午前10時ごろ、医療機関・薬局向け オンライン診療・服薬指導・処方薬配送サービス「SOKUYAKU(ソクヤク)」が、ウエルシアホールディングス <3141> [東証P]子会社のウエルシア薬局に採用されることになったと発表しており、好材料視された。「SOKUYAKU」はスマートフォンを活用し、自宅やオフィスにいながらオンライン診療、服薬指導の受診、最短当日中の薬の受け取りを可能にするオンライン診療・服薬指導・処方薬宅配サービス。ウエルシア薬局は39都道府県に1921店舗(24年4月15日現在)の調剤併設型ドラッグストアを展開しており、「SOKUYAKU」はうち19都府県1692店舗で導入されるという。
■カナモト <9678> 2,989円 (+424円、+16.5%)
東証プライムの上昇率トップ。カナモト <9678> [東証P]が急反騰。同社は北海道を地盤に建設機械レンタルを主力に手掛け、関東エリアにも営業展開を図るなど業容拡大に積極的だ。建機レンタルの単価改善などが寄与して足もとの収益は好調に推移、前週末7日取引終了後に発表した24年10月期上期(23年11月-24年4月)決算は営業利益が前年同期比16%増の61億8800万円と2ケタ伸長をみせており、これを手掛かり材料に上値を見込んだ投資資金が流入した。PBR0.7倍台とバリュー株の側面をもっており、水準訂正狙いの買いが入りやすい。
■シーイーシー <9692> 2,055円 (+264円、+14.7%)
東証プライムの上昇率2位。シーイーシー <9692> [東証P]が3日続急騰。前週末7日取引終了後、取得上限200万株(自己株式を除く発行済み株数の5.95%)、または30億円とする自社株買いの実施を発表した。あわせて決算発表を行っており、これらが好感され買われた。自社株買いの期間は6月10日から12月31日まで。取得した株式は来年1月17日付で消却する。あわせて発表した2-4月期連結決算は売上高が前年同期比6.3%増の140億4900万円、営業利益が同4.2%増の19億1900万円だった。顧客企業の堅調なICT投資が追い風となった。なお、通期の増収減益見通しは据え置いた。
■ファンペップ <4881> 176円 (+17円、+10.7%)
ファンペップ <4881> [東証G]が急反騰。7日の取引終了後、開発中のアレルギーワクチン「FPP004X」について、第1相臨床試験開始時期を25年12月期第1四半期を目標とすると発表したことで、今後の進捗に対する期待感から買われたようだ。また、「FPP004X」に関するオプション契約を締結し、全世界での全疾患に対する独占的研究開発・商業化権の取得に関するオプション権を保有している塩野義製薬 <4507> [東証P]が同日開催の「R&D Day 2024」で、「FPP004X」のアレルギー性鼻炎モデルでの非臨床試験における有効性などを紹介しており、これも好材料視された。
■ベステラ <1433> 1,033円 (+94円、+10.0%)
東証プライムの上昇率4位。ベステラ <1433> [東証P]が続急騰。前週末7日の取引終了後、25年1月期の連結業績予想について、売上高を100億円から110億円(前期比17.1%増)へ、営業利益を4億2000万円から5億円(同2.0倍)へ、純利益を3億5000万円から4億円(同73.1%増)へ上方修正したことが好感された。プラント解体の豊富な工事需要を背景に、受注状況は過去最高水準で推移していることに加えて、前期に受注した大型工事が想定を上回るペースで順調に進捗していることが要因。また、強みであるスクラップ取引において、工事中盤から終盤にかけてスクラップの搬出と共に利益額が大きく上振れる予定であることも寄与する。なお、同時に発表した第1四半期(2-4月)決算は、売上高29億5800万円(前年同期比92.4%増)、営業利益1700万円(前年同期3500万円の赤字)、最終損益2900万円の赤字(同3100万円の赤字)だった。
■安田倉 <9324> 1,783円 (+158円、+9.7%)
東証プライムの上昇率5位。安田倉庫 <9324> [東証P]が5日続急伸。日銀の金融正常化に向けた動きを背景に一部グロース株からバリュー株への資金シフトの動きが観測されており、その流れに乗った形となった。東証がプライム・スタンダード上場企業に要請する「資本コストや株価を意識した経営」では、PBRが1倍を割り込んでいる企業に経営努力を促す方向で圧力がかかっており、これが低PBR企業の株価を刺激している。同社は倉庫業を中核とする物流大手だが、業績好調に推移する一方でPBRの低さが際立っている。株価は青空圏を走っているものの、PBRは依然として会社解散価値の半値水準である0.5倍台に過ぎない。
■三菱紙 <3864> 837円 (+69円、+9.0%)
東証プライムの上昇率6位。三菱製紙 <3864> [東証P]が3日続急伸。5月21日につけた高値801円をクリアし、2017年11月以来約6年7ヵ月ぶりの高値圏に突入した。業績は回復色を際立たせている。主力の情報用紙など価格引き上げに伴い利益率が上昇し、生産合理化やコスト削減努力なども寄与している。営業利益が急変貌を果たした前期に続き、25年3月期も同利益は前期比48%増の80億円と5割近い増益を見込む。PER4倍台、PBR0.3倍台は株価がイレギュラー価格に放置されていることを示唆しており、投資資金の攻勢が改めて顕在化したようだ。
■フォーバル <8275> 1,400円 (+85円、+6.5%)
フォーバル <8275> [東証S]が続急伸。同社は10日、西武信用金庫(東京都中野区)とビジネスマッチング契約を締結し、中小企業のグリーントランスフォーメーション(GX)を支援する「西武GXトライアルプラン」を開始すると発表。これは、これからGXを始める中小企業をはじめ、二酸化炭素(CO2)排出量を可視化したいといった脱炭素や環境配慮に対して積極的に取り組もうとしている中小企業に、フォーバルの持つノウハウと独自ツールを提供するとしている。
■シャープ <6753> 979.1円 (+58.2円、+6.3%)
シャープ <6753> [東証P]が5日ぶり急反発。同社は7日、大阪府堺市にある自社の液晶パネル工場関連の土地及び建物を活用した大規模な人工知能(AI)データセンターの構築に向けて、ソフトバンク <9434> [東証P]と基本合意書を締結したと発表。ソフトバンクはシャープ堺工場の敷地面積全体の約6割にあたる約44万平方メートルの敷地と延べ床面積約75万平方メートルの建物に、受電容量が約150メガワット規模のデータセンターを構築して、25年中の本格稼働を目指すという。また、将来的には受電容量を400メガワット超の規模まで拡大する見込みだとしている。
■日立 <6501> 17,150円 (+800円、+4.9%)
日立製作所 <6501> [東証P]が大幅高で3日続伸。同社は7日、子会社の日立エナジーが変圧器や高電圧製品の製造能力向上に向けて、2027年にかけて45億ドルを追加投資すると発表した。スウェーデンの工場の増強やインド拠点を含めて人員を拡充する方針。生成AIの普及やデータセンターの拡大で電力需要の増加が見込まれるなかで、クリーンエネルギーをもとにした電力網の強化を促す。加えて日立は生成AIによりデジタルトランスフォーメーション(DX)支援事業である「ルマーダ」を強化する方針も示しており、成長戦略を好感した買いを集めたようだ。
■西華産 <8061> 4,220円 (+190円、+4.7%)
西華産業 <8061> [東証P]が大幅高で3日続伸。前週末7日の取引終了後、日本フェンオール <6870> [東証S]株式の107万400株を6月13日付で取得し、持ち分法適用関連会社とする資本・業務提携契約を締結したと発表しており、好材料視された。消火設備の製造で高い技術力を有するフェンオールと更なる緊密な関係を築くとともに、西華産の販売力とフェンオールの多様な製品ラインアップの活用を通じて、事業の拡大を図ることが目的。株式の取得価額は18億500万円で、取得後の議決権所有割合は23.34%となる。なお、25年3月期業績への影響は精査中としている。
■コロプラ <3668> 618円 (+24円、+4.0%)
コロプラ <3668> [東証P]が大幅高で5日続伸。前週末7日の取引終了後、ブロックチェーンゲームやメタバース などを開発・運営するフランスのクリプト・ブロックチェーン・インダストリーズ(CBI)社と資本・業務提携したと発表しており、好材料視された。CBI社は1つのアカウントで複数の異なるワールドをシームレスに探索できるメタバース・プラットフォーム「AlphaVerse」などを開発・運営しており、今回の資本・業務提携に伴いコロプラはCBI社から議決権比率12.5%にあたる株式を1250万ユーロで取得している。あわせて、コロプラの子会社であるBrilliantcryptoは、今後配信する ブロックチェーンゲーム「Brilliantcrypto」のパソコン版のEU、イギリス及び南米におけるパブリッシングに関して、CBI社と契約を締結したと発表した。
■クミアイ化 <4996> 788円 (+23円、+3.0%)
クミアイ化学工業 <4996> [東証P]が大幅続伸。前週末7日の取引終了後、24年10月期の期末配当予想を18円から20円へ引き上げたことが好感された。年間配当予想は30円(前期45円)となる。同時に発表した第2四半期累計(23年11月-24年4月)連結決算は、売上高881億円(前年同期比7.7%減)、営業利益88億3000万円(同30.3%減)となったが、4日に下方修正を発表していたことから、これを嫌気する動きは限定的とだった。世界的な農薬の在庫圧縮基調の継続により、農薬及び農業関連事業の国内外向け製品の販売が苦戦した。なお、24年10月期通期業績予想は、売上高1550億円(前期比3.7%減)、営業利益100億円(同29.0%減)の修正予想を据え置いている。
■TSIHD <3608> 957円 (+27円、+2.9%)
TSIホールディングス <3608> [東証P]が3日ぶり反発。7日の取引終了後に発表された5月度の月次売上情報で、既存店(国内直営小売店及びオンラインショップ)売上高が前年同月比5.2%増となり、2ヵ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。ゴールデンウイークに天候に恵まれ、全国的に気温が高く夏物商材の販売が好調に推移した。また、一部ブランドがECでセールを実施したことも寄与した。なお、全店売上高は同4.2%増だった。
■キャンドゥ <2698> 3,140円 (+85円、+2.8%)
キャンドゥ <2698> [東証S]が続伸。10日午後2時ごろに発表した5月度の月次売上高で、既存直営店売上高が前年同月比4.4%増と24ヵ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。なお、全社売上高は同5.8%増だった。
■EMシステム <4820> 629円 (+13円、+2.1%)
イーエムシステムズ <4820> [東証P]が3日ぶり反発。前週末7日の取引終了後、薬局向け処方箋集中受付管理システム「MAPsオプション処方箋シェアリング」を発売したと発表しており、好材料視された。同製品は、クラウドやリモートデスクトップの仕組みを活用し、本部主導による処方箋入力センター運用や混雑時間帯が異なることを利用した他店舗からの代行入力、在宅勤務スタッフによる代行入力を円滑に行うことを可能とするシステム。これにより薬局の調剤事務スタッフの働き方改革と最適な人的リソース活用実現を支援し調剤事務DXを実現するとしている。
■三菱UFJ <8306> 1,649.5円 (+27円、+1.7%)
三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306> [東証P]が反発。そのほか、三井住友フィナンシャルグループ <8316> [東証P]、みずほフィナンシャルグループ <8411> [東証P]のメガバンク3社が揃って上昇した。また、第一生命ホールディングス <8750> [東証P]、T&Dホールディングス <8795> [東証P]など大手生保株も買い優勢の展開となった。このほか地銀株が軒並み高く、金融株全般への買いが活発化した。今週13~14日の日程で行われる日銀金融政策決定会合では、国債買い入れの減額観測が高まっている。また、植田日銀総裁は次回7月末に予定される決定会合での追加利上げの可能性を示唆するケースも考えられ、金利の先高思惑が改めて浮上している。そうしたなか、きょうは新発10年債利回りが、1.015%と再び1%台を上回ってきており、運用利ザヤ改善が期待される金融株への物色ニーズを喚起したようだ。
■ローム <6963> 2,052.5円 (+32円、+1.6%)
ローム <6963> [東証P]が続伸。前週末7日の取引終了後、自社株824万株(発行済み株数の2.00%)を6月24日付で消却すると発表したことが好感された。なお、消却後の発行済み株数は4億376万株となる。
■マブチ <6592> 2,416円 (+35円、+1.5%)
マブチモーター <6592> [東証P]が続伸。前週末7日の取引終了後、沖電気工業 <6703> [東証P]の子会社である沖マイクロ技研から小型モーター事業を取得すると発表したことが好感された。OKIマイクロ技研が新たに設立するOKIエム・イーを吸収分割承継会社とする吸収分割の方法により、OKIマイクロ技研の小型モーター事業(海外子会社など一部を除く)を承継したOKIエム・イーの発行済全株式を取得する。譲渡完了は25年7月を予定しており、24年12月期業績予想への影響は軽微としている。
■三協フロンテ <9639> 4,250円 (+60円、+1.4%)
三協フロンテア <9639> [東証S]が続伸。前週末7日の取引終了後、9月30日を基準日として1株を2株に株式分割すると発表したことが好感された。投資単位当たりの金額を引き下げることで株式の流動性を高めるとともに、投資家層の更なる拡大を図ることが目的という。
※10日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。
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