2. セグメント別売上高、利益、及び利益率の推移
日本プロセス<9651>の収益特性・動向を理解するために、過去5期間(2018年5月期~2022年5月期)のセグメント別売上高と構成比の推移、セグメント別利益と構成比の推移、及びセグメント別利益率の推移について述べる。なお、2020年5月期以前の産業・ICTソリューションについては便宜上、従来の産業・公共システムとITサービスの合計値を表示している。
過去5期のセグメント別売上高と利益の金額ベースの推移で見ると、大型案件の有無や個別案件の採算によって変動するものの、各セグメントとも概ね拡大基調となっている。なお制御システム、自動車システム、組込システムは大手顧客との長年にわたる強固な信頼関係を構築している。特定情報システムでは大規模システム改修が周期的に行われるため、これに合わせて売上高・利益が変動する傾向がある。産業・ICTソリューションは多種多様な業種の顧客と取引している。
過去5期平均の構成比を見ると、売上高構成比は産業・ICTソリューション34.5%、自動車システム24.6%、制御システム18.1%、組込システム13.8%、特定情報システム8.9%の順となり、セグメント別利益構成比(調整前)は産業・ICTソリューション30.4%、自動車システム26.8%、制御システム19.7%、組込システム14.3%、特定情報システム8.8%の順となる。構成比からは制御システム、自動車システム、産業・ICTソリューションが主力であることがわかる。
過去5期のセグメント別利益率(調整前)の推移で見ると、自動車システムの利益率が上昇基調で全社ベースの利益率上昇を牽引している。自動車システムの利益率は、中国のオフショア開発子会社IPD大連における生産性向上効果も寄与して、2018年5月期の21.8%から2022年5月期には26.2%と4.4ポイント上昇した。
なお全社ベースの売上高営業利益率は2018年5月期の8.2%から2022年5月期には9.8%まで上昇している。同社は後述するように持続的成長に向けた投資として、業績連動賞与の形で社員への還元を厚くしている。このため営業利益率が表面的には低く見える恰好になっているが、実質的な利益率は高水準である。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
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