1. 会社概要
日本プロセス<9651>は独立系のシステム開発・ITサービス企業である。第5次中期経営ビジョンには「ソフトウェアで社会インフラ分野の安全・安心、快適・便利に貢献する」を掲げている。
1967年の創業以来、安全・安心が重視される難易度の高い社会インフラ分野の制御システム、及び社会インフラを支える機器の組込システムの開発で培った高品質・信頼性を強みとして、得意とする画像認識・識別技術、近距離無線通信技術、組込技術などを融合することで新規分野にも取り組み、持続的成長に向けた積極的投資を行っている。また長年にわたり大手優良顧客と強固な信頼関係を構築し、システム開発・ITサービス業界において規模は小粒ながら独自のポジションを確立している。
事業拠点は、本社(東京都品川区)、日立事業所(茨城県日立市)、勝田事業所(茨城県ひたちなか市)、京浜事業所(川崎市幸区)、横浜事業所(横浜市西区)、横浜事業所戸塚分室(横浜市戸塚区)である。
グループ(2021年5月期第2四半期末時点)は、同社及び連結子会社の(株)アルゴリズム研究所、中国・大連艾普迪科技有限公司(IPD大連)の3社で構成されている。アルゴリズム研究所(2018年完全子会社化)は通信技術に強みを持ち、社会インフラ分野の制御システム開発を主力としている。中国のIPD大連(2008年設立)は、オフショア開発拠点として重要性が増したため2020年5月期から連結対象とした。また中国に続くオフショア開発拠点としてインドTrenser Technology Solutions(以下Trenser)と2018年11月に戦略パートナーシップを締結、2019年3月に業務資本提携している。なお2021年6月1日付でアルゴリズム研究所を吸収合併予定である。
2021年5月期第2四半期末の資本金は1,487百万円、自己資本比率は88.4%、発行済株式数(自己株式968,505株含む)は10,645,020株、従業員数は662名である。なお2017年12月1日付で1株を2株に分割している。
2. 沿革
1967年日本プロセスコンサルタント(株)を設立、1971年日本プロセス(株)に商号変更、1992年日本証券業協会(取引所合併に伴い現東京証券取引所JASDAQ)に店頭上場、2017年創立50周年を迎えている。
同社はプロセス工業向けエンジニアリング・システム開発・コンサルティングでスタートし、その後、プロセス工業制御・自動化システム関連、原子力・エネルギー関連、地震・気象観測関連、電力系統(送配電)関連、新幹線・在来線運行管理関連、自動車パワートレイン制御・車載情報関連、衛星画像処理関連、災害対策ナビゲーション関連、通信機器・半導体関連などのシステム開発を手掛けてきた。創業以来の社会インフラ分野の制御・組込システムで培った得意技術をベースとして、事業領域を積極的に拡大している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
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