海運事業において、内航事業の売上高は前年同期比2.3%増の34.34億円、営業利益が同35.7%増の1.55億円となった。船舶燃料油価格の高止まりや船員の労務費の増加などによるコスト負担増が続いている。また、例年より早い夏場の台風の影響を受け、停船不稼働を余儀なくされたが、油糧・飼料関係における料金改定効果に加え、輸送量の増加に対し自社所有の艀を中心に効率的な配船を行ったことが利益面を押し上げた。外航事業の売上高は前年同期比56.4%減の7.31億円、営業利益が同66.5%減の0.77億円となった。前年同期に大きく収益を伸ばした建機類の輸送が契約終了となったことから、新たな輸送貨物の獲得を目指し、中国経由、中央アジア向けの三国間輸送の取扱いに注力した。
港運・倉庫事業において、港運事業では売上高は前年同期比15.5%減の30.18億円、営業利益が同6.8%減の0.78億円となった。海上運賃がピーク時から半減した事に加え、輸出入取扱いが低調に推移し売上げが伸び悩んだ。価格交渉を進めたことにより粗利益段階では前年同期並みを確保したが、管理経費は増加した。倉庫事業では売上高は前年同期比4.6%減の7.92億円、営業利益が同60.5%減の0.38億円となった。神戸及び姫路地区の危険物倉庫での入出庫、保管の取扱いは堅調に推移した。一方で、港運事業に連動する輸出入貨物の海上コンテナ荷役作業や付帯作業の取扱いは伸び悩み、昨年11月に新設した危険物倉庫の償却負担増、光熱費等施設運営に必要な管理経費の増加もあった。
2024年3月期通期の業績予想については、同日、売上高の業績予想の修正を発表した。取引形態を見直した結果、一部取引について従来売上げとしていた請求項目を10月以降は立替金として請求することとしたため、売上高が前期比21.1%減(前回予想比9.4%減)の145.00億円と減少するが、売上原価も同額減少するので、営業利益は5.20億円、経常利益は5.50億円、親会社株主に帰属する当期純利益は4.00億円と各利益段階での業績予想に変更はない。
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