■株式見通し:短期的には過熱を冷ます調整を挟みたいところ
■SBI、1Q税前利益 28.8%減 235億円
■前場の注目材料:伊藤忠、CO2固定化技術を国内展開、大成建と協業
■短期的には過熱を冷ます調整を挟みたいところ
16日の日本株市場は、やや利食い優勢ながらも底堅い相場展開になりそうだ。15日の米国市場ではNYダウが151ドル高だった。中国人民銀行が予想外の利下げに踏み切ったため世界経済への懸念が広がったほか、8月NY連銀製造業景気指数や8月NAHB住宅市場指数がネガティズ域に落ち込み景気減速懸念から売りが先行した。その後、金利低下に伴うハイテク株の上昇が相場を支援したほか、先週発表されたインフレ指標の改善を受け物価鎮静化への期待を受けた買いも続き上昇に転じた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比20円高の28880円。円相場は1ドル133円00銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、小動きで始まりそうだ。米国市場は売りが先行したものの、インフレ圧力の低下から米連邦準備理事会(FRB)による利上げペースが緩まるとの見方からリスクを取りに行く動きは継続している。そのため、東京市場においても押し目買い意欲は強く、底堅さは意識されそうだ。ただし、直近で大幅な上昇となり、節目の29000円に迫る局面において、強弱感は対立しやすいところである。短期的には過熱を冷ます調整を挟みたいところでもあろう。押し目買い意欲は強いものの、上値追いは慎重にもなりやすく、こう着感は強まりそうだ。
ただし、6月の急落部分を吸収してからの上昇ピッチの速さから、急落局面でポジションを解消したファンドなどの買い直しの動きが強まっているようだ。米S&P500は1月高値から6月安値までの調整に対する半値戻しを先週末に達成したが、週明けも強い動きとなった。今後ショートカバーが強まる可能性も意識されてくるなか、同様の動きへの期待も高まりやすいところであろう。そのため、押し目買いを意識しつつも、次第にレンジを切り上げてくる可能性はありそうだ。
物色としては、日経平均はこう着感が強まる可能性のなか、これまで強い動きを見せてきた海運株などへは利益確定の動きが入りやすい一方で、相対的に出遅れているハイテク株などを見直す動きといった形でのリバランスが意識されてくる可能性があるだろう。また、決算発表が一巡したことから、改めて業績を見直す動きも見込まれる。
■SBI、1Q税前利益 28.8%減 235億円
SBI<8473>が発表した第1四半期業績は、営業収益が前年同期比68.9%増の2321.50億円、税引前利益は同28.2%減の235.22億円だった。事業別では金融サービス事業の税引き前利益が5%減の278億円だった。一方でベンチャー企業などに投資する投資事業は20%増の91億円だった。
■前場の注目材料
・日経平均は上昇(28871.78、+324.80)
・NYダウは上昇(33912.44、+151.39)
・ナスダック総合指数は上昇(13128.05、+80.87)
・シカゴ日経先物は上昇(28880、大阪比+20)
・1ドル=133.20-30円
・SOX指数は上昇(3077.33、+9.49)
・米長期金利は低下
・米国景気は拡大
・日銀は金融緩和を長期化
・伊藤忠<8001>CO2固定化技術を国内展開、大成建と協業
・住友倉庫<9303>タイに3期倉庫新設、来年5月竣工
・KDDI<9433>返金対象者に通知開始、7月大規模通信障害
・愛知製鋼<5482>自動運転実証に参画、磁気マーカー提供
・大日印<7912>「マンガ海賊版監視」出版社向け提供、英MUSOと連携
・帝人<3401>丸石製薬子会社の目黒研究所を買収、プロバイオティクス強化
・協和キリン<4151>ジーラスタ自動投与デバイス、製販承認を取得
☆前場のイベントスケジュール
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