■セコニック <7758> 1,335円 (+300円、+29.0%) ストップ高
セコニック <7758> [東証2]がストップ高の1335円に買われた。前週末12日の取引終了後、関係会社で第2位株主であるTCSホールディングスの100%子会社TCSアライアンス(東京都中央区)が、同社株の全株取得を目指してTOBを実施すると発表しており、TOB価格3400円にサヤ寄せする格好となった。TCSホールディングスは現在、セコニック株式を直接・間接合わせて21.91%を所有しているが、非公開化することでTCSグループのガバナンス強化及びセコニックとのシームレスな協業体制を構築することが狙い。買付予定数は133万9234株(下限78万2900株、上限設定なし)で、買付期間は11月15日から12月27日まで。TOB成立後、セコニックは所定の手続きを経て上場廃止となる予定で、これを受けて東京証券取引所は、セコニック株式を11月12日付で監理銘柄(確認中)に指定している。
■バンクオブイ <4393> 1,904円 (+400円、+26.6%) ストップ高
バンク・オブ・イノベーション <4393> [東証M]がストップ高。同社は12日取引終了後、22年9月期連結業績は新作ゲームアプリ「メメントモリ」の配信開始及び4月より配信中の「恋庭」の拡大に伴い、下半期には黒字に転換し、通期で連結営業利益を計上することを見込んでいると発表しており、これを好感した買いが入ったようだ。現時点では適正かつ合理的な算定が困難であるとして、具体的な業績予想の数値は公表されていない。あわせて発表した21年9月期連結営業損益は8億700万円の赤字(前の期は6000万円の赤字)だった。開発費即時費用処理6億3000万円や「恋庭」立ち上げ広告費1億9000万円の計上が影響したとしている。
■夢展望 <3185> 383円 (+80円、+26.4%) ストップ高
夢展望 <3185> [東証M]がストップ高。同社は15日午後0時30分に、22年3月期第2四半期累計(4-9月)連結営業損益が8400万円の赤字(前年同期は2億7700万円の赤字)だったと発表しており、赤字幅縮小が好感されたようだ。通期計画1億7400万円(前期は4億5000万円の赤字)は据え置かれた。あわせて、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止措置として行った施設の休業に伴う特別損失、特別利益の計上のほか、子会社に提起されていた訴訟で和解したことも発表している。
■ブシロード <7803> 1,990円 (+400円、+25.2%) ストップ高
ブシロード <7803> [東証M]がストップ高。同社は12日取引終了後に22年6月期連結業績予想について、売上高を367億円から387億円へ、営業利益を13億円から22億円へ、純利益を7億円から22億円へ上方修正すると発表しており、好感された。なお、前期が決算期変更で11ヵ月の変則決算であったため、前年との比較は記載されていない。あわせて発表した22年6月期第1四半期(7-9月)連結営業利益は13億2100万円(前年同期は8200万円の赤字)だった。デジタルIP事業のなかでも利益率の高いTCG(トレーディングカードゲーム)部門及びMD(マーチャンダイジング)部門が好調に推移し、それぞれ四半期として過去最高の売上高となった。第2四半期以降も海外を含むTCG部門及びMD部門が好調に推移すると見込まれ、通期見通しを上方修正するとしている。
■パークシャ <3993> 2,179円 (+400円、+22.5%) ストップ高
PKSHA Technology <3993> [東証M]に投資マネーが集中、400円高はストップ高となる2179円に買われる人気となった。同社はディープラーニングを活用して業務効率化を実現するアルゴリズムモジュールとアルゴリズムソフトウエアの開発を行い、クラウドで提供するビジネスモデル。人工知能(AI)の活用領域を広げ駐車場機器ソリューションなどで商機を拡大させており、収益高成長路線を走っている。12日取引終了後に発表した21年9月期決算は営業利益が前の期比12%増の7億1300万円と2ケタ成長を確保、続く22年9月期は前期比40%増の10億円を予想している。営業利益は3期ぶりに過去最高利益を大幅更新する見通しにあり、これを評価する買いを呼び込んだ。
■ダブスタ <3925> 4,280円 (+700円、+19.6%) ストップ高
東証1部の上昇率トップ。ダブルスタンダード <3925> がストップ高。同社は12日取引終了後、22年3月期第2四半期累計(4-9月)連結営業利益が9億8900万円(前年同期比2.4倍)だったと発表した。通期計画17億円(前期比53.3%増)に対する進捗率58.2%を好感した買いに加え、株価は7日続落となっていたため、決算通過に伴う買い戻しなども入ったようだ。上期は新規顧客との取引開始のほか、既存顧客向けアップセル・クロスセルが順調に推移していることが業績に寄与したとしている。
■恵和 <4251> 6,060円 (+990円、+19.5%) 一時ストップ高
東証1部の上昇率2位。恵和 <4251> が続急騰し、上場来高値を更新した。同社は12日取引終了後に、21年12月期第3四半期累計(1-9月)の連結決算を発表。経常利益は前年同期比2.7倍の21億9800万円となり、通期計画の21億4100万円を超過した。売上高は同14.6%増の124億6600万円で着地。中型液晶ディスプレー用の光拡散フィルムや直下型ミニLEDディスプレー用の複合拡散板の販売が増加したほか、製鉄・非鉄金属向け防錆包装紙などの受注も増加した。なお、通期業績予想は従来計画を据え置いている。
■ガンホー <3765> 2,658円 (+426円、+19.1%)
東証1部の上昇率4位。ガンホー・オンライン・エンターテイメント <3765> が急騰、一時12日比20%高の2680円に買われた。前週末12日の取引終了後に発表した第3四半期累計(1-9月)連結決算が、売上高791億7800万円(前年同期比17.1%増)、営業利益263億5800万円(同38.3%増)、純利益185億3200万円(同60.8%増)と大幅営業増益となったことが好感された。モバイルゲーム市場が引き続き成長するなか、「新規価値の創造」に向けグローバル配信を見据えたゲーム開発に注力し各ゲームのMAU(月に1回以上ゲームにログインしている利用者)の維持・拡大などの取り組みが奏功した。なお、21年12月期通期業績予想は、適正かつ合理的な数値の算出が困難であるとして引き続き非開示としている。同時に、上限を280万株(発行済み株数の4.27%)、または50億円とする自社株買いを実施すると発表しており、これも好材料視された。取得期間は11月15日から12月23日までで、経営環境の変化に応じた機動的な資本政策を遂行及び資本効率の向上を通じて株主利益の向上を図るためとしている。また、これにより取得した全ての株式に加えて、8月13日の取締役会決議に基づき取得した自社株227万2700株を12月30日付で消却するとあわせて発表した。
■エネチェンジ <4169> 6,420円 (+1,000円、+18.5%) ストップ高
ENECHANGE <4169> [東証M]がストップ高の6420円に買われた。前週末12日の取引終了後、12月31日を基準日として1株を2株に株式分割すると発表しており、これが好感された。投資単位あたりの金額を引き下げることで、投資家層の拡大を図り、株式の流動性を高めることが目的という。また、同時に発表した第3四半期累計(1-9月)連結決算が、売上高21億8600万円(前年同期比74.6%増)、営業利益1億3700万円(同66.4%増)、純利益6100万円(同63.2%増)と大幅増益となったことも好材料視された。エネルギープラットフォーム事業で電力切り替え需要の増加により家庭・法人ともに切替件数が堅調に推移したことが牽引した。なお、21年12月期通期業績予想は売上高予想のみ発表しており、26億円(前期比51.8%増)を見込むとした。なお、東京証券取引所は15日売買分から同社株の信用取引に関する臨時措置を解除すると発表。日本証券金融も15日分から増担保金徴収措置を解除すると発表した。
■国際紙パルプ <9274> 461円 (+70円、+17.9%)
東証1部の上昇率5位。国際紙パルプ商事 <9274> が急反騰。同社は12日大引け後に決算を発表。22年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常損益は42億円の黒字(前年同期は82.1億円の赤字)に浮上し、通期計画の50億円に対する進捗率は84.1%に達し、4年平均の44.3%も上回った。
■エムアップ <3661> 4,785円 (+700円、+17.1%) ストップ高
東証1部の上昇率6位。エムアップホールディングス <3661> がストップ高に買われる人気となった。同社はコンテンツ配信を主力とするITベンチャーで著名タレントのファンサイト運営で実績が高い。新規サイトの開設が高水準で足もとの業績は絶好調に推移している。前週末12日取引終了後に発表した22年3月期上期(21年4-9月)の決算は営業利益が前年同期比40%増の7億7500万円という高水準の伸びを達成した。更に同日、12月末現在の株主を対象に1株を4株にする株式分割を実施することを発表、これが株価を強く刺激する格好となった。今期年間配当は7円を計画するが、従来計画の23円(前期実績も23円)から実質増額修正となる。
■ブレインP <3655> 6,980円 (+1,000円、+16.7%) ストップ高
東証1部の上昇率7位。ブレインパッド <3655> がストップ高に買われた。同社は企業経営を支援するコンサルティング事業を展開するが、人工知能(AI)を活用したデータ分析を強みに需要を開拓している。AI人材も豊富に抱え、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)関連投資が活発化するなか業績は回復色が鮮明だ。前週末12日取引終了後に発表した22年6月期第1四半期(21年7-9月)決算は営業利益が前年同期比3倍となる3億3000万円と大幅な伸びを達成、中間期予想の5億2000万円に対する進捗率も63%に達した。また同日、12月末現在の株主を対象に1株を3株にする株式分割を実施すると発表しており、これを材料視する投資資金を呼び込む形となった。
■アドベンチャ <6030> 10,500円 (+1,500円、+16.7%) ストップ高
アドベンチャー <6030> [東証M]がストップ高。同社は12日取引終了後、22年6月期第1四半期(7-9月)連結営業利益は5億8100万円(前年同期比2.4倍)だったと発表した。営業黒字に転換したほか、通期計画17億円(前期比72.9%増)に対する進捗率は34.2%に達しており、これらを好感した買いが入ったようだ。緊急事態宣言解除以降は予約数が急増しているとし、第2四半期(10-12月)以降は利益拡大の可能性が高いとしている。
■スノーピーク <7816> 7,110円 (+1,000円、+16.4%) ストップ高
東証1部の上昇率8位。スノーピーク <7816> がストップ高。同社は12日取引終了後に21年12月期連結業績予想について、売上高を245億円から254億円(前期比51.5%増)へ、営業利益を30億円から36億5000万円(同2.4倍)へ、純利益を18億円から23億5000万円(同2.2倍)へ上方修正すると発表した。世界的な自然指向の高まりにより、売上高、利益ともに想定以上の進捗となっているため。21年12月期第3四半期累計(1-9月)連結営業利益は25億5600万円(前年同期比3.2倍)だった。あわせて、11月30日時点の株主を対象として1株につき2株の割合で株式分割を行うことも発表している。これに伴い、年間配当予想を20円から10円に修正するが実質的な変更はない。また、1年以上継続保有する株主を対象に1~3枚の優待クーポンを贈呈する株主優待制度も変更する。変更後は100株以上500株未満で1枚、500株以上1500株未満で2枚、1500株以上で3枚とする。
■トムソン <6480> 721円 (+100円、+16.1%) ストップ高
東証1部の上昇率10位。日本トムソン <6480> がストップ高の721円に買われ、年初来高値を更新した。前週末12日の取引終了後、22年3月期の連結業績予想について、売上高を560億円から610億円(前期比37.6%増)へ、営業利益を35億円から51億円(前期5億5900万円の赤字)へ、最終利益を31億円から42億円(前期比19.5倍)へ上方修正し、あわせて中間・期末各5円50銭の年11円を予定していた配当予想を中間6円・期末7円の年13円(前期8円)にすると発表したことが好感された。半導体製造装置などのエレクトロニクス関連機器や工作機械向けなどの需要が好調に推移していることに加えて、上期において為替が想定よりも円安で推移したことなどが要因としている。同時に発表した第2四半期累計(4-9月)決算は、売上高300億9000万円(前年同期比48.5%増)、営業利益22億5700万円(前年同期7億4800万円の赤字)、最終利益21億7100万円(同5億8800万円の赤字)だった。
■スペースVH <1448> 1,115円 (+150円、+15.5%) ストップ高
スペースバリューホールディングス <1448> がストップ高の1115円に買われた。前週末12日の取引終了後、投資ファンドのポラリス・キャピタル・グループ傘下の特別目的会社(SPC)であるPTCJ-2ホールディングス(東京都千代田区)が、同社株の非公開化を目指してTOBを実施すると発表しており、TOB価格1150円にサヤ寄せする格好となった。非公開化により、経営改革の実行や事業の積極的展開に取り組むことで、業績回復及び再成長を図るのが狙い。買付予定数3359万9198株(下限2373万1300株、上限設定なし)で、買付期間は11月15日から12月27日まで。TOB成立後、スペースVHは所定の手続きを経て上場廃止となる予定で、これを受けて東京証券取引所は、スペースVH株式を11月12日付で監理銘柄(確認中)に指定している。
■チャットW <4448> 1,218円 (+150円、+14.0%)
Chatwork <4448> [東証M]が続急騰。同社は12日取引終了後に21年12月期連結業績予想について、売上高を33億1900万円から33億9200万円までのレンジに対して33億6800万円(前期比38.9%増)へ、営業損益を9億3800万円の赤字から8億1500万円の赤字までのレンジに対して7億6100万円の赤字(前期は3億2700万円の黒字)へ、純損益を9億3700万円の赤字から8億1400万円の赤字までのレンジに対して7億6200万円の赤字(同2億800万円の黒字)へ上方修正すると発表しており、好感されたようだ。あわせて発表した21年12月期第3四半期累計(1-9月)連結営業損益は3億4000万円の赤字(前年同期は2億8700万円の黒字)だった。Chatwork課金ID数の伸長、課金体系改定、クラウドストレージ事業の買収などの施策により、売上高、各利益において当初の業績予想の上限近くもしくはそれを上回る見込みとなったため、上方修正するとしている。
※15日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。
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