地域の生産者・食品メーカー等に対し、自社での設備投資を必要としない新たな販路を提供しており、野菜・果実、パン、弁当・惣菜、加工食品(佃煮、豆腐等)、和洋菓子、日本各地の調味料、花などの商品を取扱っている。そのうち約8割の店舗はショッピングモール内にテナント(モール店)として出店し、残りはロードサイド型の路面店としての出店で、直営での出店のみとなっている。
同社は生産者のためのプラットフォーマーとしての役割に徹することを原則としており、生産者は、自らの商品を「わくわく広場」の店頭に直接納品・陳列し、同社は売り場管理やレジ業務をはじめとした店舗運営を行い、同社は店舗に出品された商品についての在庫リスクを負わない仕組みである。ローコストオペレーションに加えて、店舗周辺でローカルサプライチェーンが構築され、顧客認知が徐々に進むため、息の長いビジネスモデルとなっている。売上が伸びるにつれて生産者や商品が増え、これによりさらに認知が進む形である。
24年9月期上期累計の営業収益は前年同期比10.5%増の3,890百万円、営業利益は同7.8%減の502百円で着地した。新型コロナ5類移行による中食需要の低下に伴い、既存店の弁当・惣菜部門の販売が減少したが、野菜・果実などの強化を進めたほか、積極的な出店を継続したことで流通総額・営業収益は2桁成長で過去最高の実績となった。上期時点の店舗数は176店舗で、今期は既に27店舗出店して今期目標30店に向けて順調に増加している。通期の営業収益は前期比14.1%増の8,200百万円、営業利益は同0.8%増の1,000百万円と増収増益見通し。
2024年6月末時点のわくわく広場の登録生産者数は30,956件で、生産者候補件数の320万件と比較するとまだまだ生産者の拡大余地は大きい。また、同社は神戸物産<3038>とのフランチャイズ契約を締結しており、「わくわく広場」と「業務スーパー」のハイブリッド型店舗を展開していくようだ。神戸物産の強みである冷凍・冷蔵食品、海外食品等の取扱いが可能となる。すでに1店舗出店しており、今後、新店舗の出店を継続させて事業規模の拡大を目指し、中長期的にはトップラインの2桁成長は継続する可能性がある。
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