【注目株】ニコンは大震災前の水準を回復し「戻り売り」注視
■目先は信用売りの買い戻しと売買交錯か

　ニコン＜７７３１＞（東１）は３１日、前後場とも断続的に上値を追う次第高となり、１９００円（４６円高）の高値引けで２日続伸。東日本大震災後の相場で２日続けて高値を更新し、３月１０日以来の１９００円回復となった。為替が円安基調を強めた上、朝の日本経済新聞でデジタルカメラ業界の上位グループは収益堅調と伝えられたことも好感された。

　株価は、大震災の発生前日の水準に達したため、目先は、株価回復を待っていた投資家の戻り売りが増えるとの見方もある。ただ、同社株は、信用取引の売り建てに逆日歩が発生する状態。売り手にとっては投資コストが高くなることもあり、株価が底堅いようなら、売り立てを清算する買い戻しが増えて戻り売りを吸収する要因になるとの期待が出ている。

■ドレッシング通過後を見守る向きも

　本日は５月の最終日。米国系のヘッジファンドなどには５月決算が少なくないとされ、帳簿上の値段を整えるドレッシングが働いた結果、日経平均も先物主導で１４時３０分にかけて９６９７円３５銭（１９２円３８銭高）まで上げ、大引けも９６９３円７３銭（１８８円７６銭高）の急伸になったとの見方がある。こうしたドレッシングは、６月にはハゲ落ちる。このため、ニコンの株式にとっては、戻り待ちの売り物とともに明日の動きが注目される。

だそうなので様子見。