ファルテック、前期経常を一転61％増益に上方修正

　ファルテック <7215> [東証Ｓ] が5月9日大引け後(15:50)に業績修正を発表。25年3月期の連結経常利益を従来予想の15億円→28.6億円(前の期は17.8億円)に90.7％上方修正し、一転して60.6％増益見通しとなった。ただ、通期の連結最終損益は従来予想の6億円の黒字→3.2億円の黒字(前の期は7.9億円の赤字)に46.7％下方修正した。

　会社側が発表した上方修正後の通期計画に基づいて、当社が試算した10-3月期(下期)の連結経常利益も従来予想の10.3億円→23.9億円(前年同期は19.9億円)に2.3倍増額し、一転して20.2％増益計算になる。

株探ニュース

会社側からの【修正の理由】
　当社グループの属する自動車業界は、国内市場において自動車メーカーの不正問題等により、複数のメーカーにおいて生産・出荷停止や新車投入の延期により生産台数が低迷し、また中国市場では日系メーカーのシェア低下等により、厳しい状況が続いております。 このような情勢の中、生産合理化及びコストに見合った売価適正化の推進、英国子会社の改善、また自動車関連機器事業の好調な販売により、営業利益及び経常利益は 2024 年５月 14 日に公表致しました業績予想を上回るため、上記の通り修正致します。 一方、米国が自動車・同部品の輸入に対する 25％の追加関税を課すと発表する等、自動車業界をめぐる不確実性が高まりつつあります。 このような状況のもと、当期及び今後の業績動向を踏まえ、繰延税金資産の回収可能性を慎重に検討した結果、一部取崩し（600 百万円）が見込まれるため、親会社株主に帰属する当期純利益は2024 年５月 14 日に公表致しました業績予想を下回り、上記の通り修正致します。