近畿車、上期経常を一転赤字に下方修正、通期も減額、未定だった配当は5期ぶり30円で復配

　近畿車輛 <7122> が8月6日大引け後(15:00)に決算を発表。21年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常損益は5億円の赤字(前年同期は0.8億円の黒字)に転落した。
　併せて、4-9月期(上期)の同損益を従来予想の5億円の黒字→4億円の赤字(前年同期は1.2億円の黒字)に下方修正し、一転して赤字見通しとなった。
　上期業績の悪化に伴い、通期の同損益を従来予想の10億円の黒字→2億円の黒字(前期は9.9億円の赤字)に80.0％下方修正した。

　同時に、従来未定としていた今期の上期配当を見送るとし、従来未定としていた下期配当は30円実施する方針とした。年間配当は30円で、5期ぶりに復配となる。

　直近3ヵ月の実績である4-6月期(1Q)の売上営業損益率は前年同期の5.2％→-2.8％に急悪化した。

株探ニュース

会社側からの【修正の理由】
　新型コロナウイルス感染症拡大による鉄道利用者の減少に伴って、当社グループの顧客である鉄道事業者にて投資計画の見直しが行われております。この影響により当社グループへの発注数量の減少、納期の繰り下げにより工場稼働率が低下してきております。受注戦略や生産工程の見直しなどで影響を最小限にとどめる努力をいたしておりますが、前回予想より収支が悪化する見込みとなりました。このため第２四半期連結累計期間業績予想及び通期連結業績予想につきましては、売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益とも前回発表予想を下回る見込みとなりました。（注）本資料における業績予想については、当社が現在入手している情報及び合理的であると判断する一定の前提に基づいており、実際の業績等は様々な要因により大きく異なる可能性があります。

　当社では、受注産業としての性格上、事業年度毎に受注環境に大きな変動が生じやすいため、業績の状況に左右されない安定配当を行うことを基本方針としておりますが、誠に遺憾ながら2017年３月期以来、無配を継続してまいりました。今般、新型コロナウイルス感染症拡大により当社グループの業績に影響はあるものの、当期の業績動向や今後の財務状況などを総合的に勘案した結果、未定としておりました2021年３月期の配当予想につきまして、中間配当を無配に修正するとともに期末に1株当たり30円の復配予定に修正することといたしました。これもひとえに株主の皆様をはじめとする関係各位の長年の多大なるご支援とご理解によるものと、心から感謝申し上げます。当社は引き続き、財務状況の改善・強化に努め、安定的な配当に向けて取り組んでまいりますので、何卒ご了承賜りますようお願い申し上げます。