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2024/03/28 - さくらさく(7097) の関連ニュース。 2024年7月期第2四半期決算説明西尾義隆氏:みなさま、こんにちは。代表取締役社長の西尾です。どうぞよろしくお願いします。会社名はさくらさくプラスで、非常におめでたい、ポジティブな名前を付けています。本日は会社と私の紹介に少しお時間をいただき、その後、これまで取り組んできたことや今後の展開についてお話しします。会社概要

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さくらさくプラス、2Qは増収増益 下期偏重の収益傾向を鑑み、通期業績予想を上方修正

投稿:2024/03/28 19:00

2024年7月期第2四半期決算説明

西尾義隆氏:みなさま、こんにちは。代表取締役社長の西尾です。どうぞよろしくお願いします。

会社名はさくらさくプラスで、非常におめでたい、ポジティブな名前を付けています。本日は会社と私の紹介に少しお時間をいただき、その後、これまで取り組んできたことや今後の展開についてお話しします。

会社概要

会社概要をスライドにお示ししています。上場したのが2020年10月です。スライドには関連子会社など、いくつかの項目を記載していますが、沿革などと併せて次ページでお話ししていきます。

会社沿革

私どもは2009年に事業を立ち上げました。2009年はリーマン・ショックが起こった翌年になります。

実は、それ以前の私はサラリーマンとして不動産関係の仕事に勤めていました。当時は新興不動産会社として上場していた会社だったのですが、リーマン・ショックにより、ジェットコースターのように駆け上がって急降下するといった経験をしました。その中で、不動産のみではなかなか難しいだろうということで、どのように生きていくかを考えました。

当時、周囲の女性の働き手には優秀な方が多く、男性よりも優れた能力を持った方がたくさんいらっしゃいました。そのような方々の「保育所に子どもを預けられず、仕事に戻れないんだ」というお話を聞いた際に、「保育所をもっと作ればいいのではないか?」と思ったのが最初のきっかけです。

保育所を作る会社を設立しようと考え、2010年から保育所の開設をスタートしています。「保育園落ちた日本死ね」というブログが投稿された記憶がみなさまにもあるかと思います。当時は保育所に子どもを預けられないことが多く、待機児童も非常に多くいました。何万人という待機児童がいる中で、ちょうど時代の流れと合い、保育所の開設を続けてきたのが私どもの会社です。

そのようにして成長を続け、先ほどお話ししたとおり2020年に東証マザーズへ上場し、十数年をかけて事業を組み立ててきています。

上場後は、M&Aで新しく2つの会社を取得しました。1つは株式会社VAMOSで、中学受験を受ける子どもたちを教える進学塾を運営しています。

もう1つは、昨年に取得した株式会社保育のデザイン研究所です。みなさまも、保育の質についてよく耳にすると思います。どこかで虐待があったり、保育士が乱暴したりという不適切保育のニュースが報道されています。保育士には資格の更新がなく、一度取得すると昔の感覚で仕事をしてしまう方もたくさんいます。そのような方たちに研修の場を作ることに取り組んでいる、保育のデザイン研究所を子会社化しました。

さらに、自社を分社化して子会社をいくつか作っています。このような手法をもって成長を続けてきました。

目指すビジョン

私たちの会社は、今まで保育所を中軸として事業を成長させてきましたが、やはり経営理念として持っておきたいこととして、「安全と安心を提供し、自然で和やかな笑いに満ちたあたたかい子育て環境を作り出す」をテーマに掲げて子育てや子育て支援に取り組み、今後より拡大させていきたいと思っています。

一昔前と比べても、やはり社会環境が大きく変わってきています。現在、労働力不足という中で、女性が社会で仕事をするのが必要不可欠になっています。これからの日本では女性に仕事をしていただくことが必要で、私たちはそれをサポートする会社として存在していきたいと考えています。

スライド下段に「子育DEGs」と記載しています。これはSDGsに掛けた造語です。少子化が進んでいく日本にとって、よりポジティブに子どもを産みやすく、育てやすい社会環境が必要なのではないかと考えています。今後もそのような社会環境作りを目標としたチャレンジをどんどん続けていきたいと思っています。

グループの事業ポートフォリオ

グループの事業ポートフォリオです。一番の中核となっているのが、この十数年で作り上げてきた「さくらさくみらい」という保育所になります。現在は都内を中心に89ヶ所、約5,000家族の方にご利用いただいている保育所になります。

私たちは「さくらさくみらい」から今後の発展と成長をずっと考えてきています。みらいパレットという子会社では、子育てに関するITの発信などICT化を推進しています。また、先ほどお話しした研修サービスには、保育のデザイン研究所が取り組んでいます。

また、進学塾の運営や食育サービスにより、子どもたちに安心を届け、子育ての中で使いやすい食育の場を提供していこうということで、会社をまた新しく設立しているところです。

スライド右側に「4.事業領域の拡大」と記載していますが、これが私たちの狙っていける部分だと考えています。現在は、共働きの方々が非常に増えています。そのような方々が、子どもを育てながら仕事をしてサービスを受けられるように、事業を拡大していきたいというのがこれからのビジョンです。

ご説明が漏れましたが、「2.基盤能力の活用」では、冒頭でお伝えしたとおり私が不動産会社の出身のため、子育て支援住宅を開発しています。このように事業の全体を組み上げているところです。

長期的事業拡大ステージ

現在は長期的事業拡大ステージということで、事業の伸びしろについてお話しします。上場後は、「さくらさくみらい」という保育所の開設を続けてきました。その中で、不動産の企画・開発についても膨らませていきながら、さまざまなかたちで事業領域を拡大しようと展開しています。

自慢というわけではありませんが、十数年で新しい不動産から保育所の拡大まで尽力してきました。今後さらに少子社会も進んでいき共働き率が上がっていく中で、新しい展開ができるだろうと考え、事業の種まきと成長に取り組んでいます。

2024年7月期 経営トピックス

直近1年で少し動きがありました。株主さまに対して会社の価値をより上げていこうということで、この半期、特に年明けからいくつかの取り組みを実施しています。

足元でどのような事業に取り組んでいるかについて、次ページから順を追って詳細をご説明します。

2024年7月期 第2四半期決算概要

まずは第2四半期の決算概要です。売上高は71億800万円で着地しました。営業利益は2億900万円、経常利益は1億8,600万円、四半期純利益は1億9,600万円です。

2024年7月期 通期業績予想修正(上方)

3月13日に通期業績予想を上方修正し、着地数字の変更を発表したところです。売上高は171億円、営業利益は5億8,000万円、経常利益は6億5,000万円、当期純利益は5億円を計画しています。

営業利益の体質の強化として、営業利益をしっかり作っていこうと取り組んでおり、現在の数字はご覧のようなところまで来ています。

2024年7月期 通期予算に対する進捗

通期予算に対する進捗です。投資をぜひご検討いただきたいと思っていますが、第2四半期が終わった段階ではご覧のような進捗率となっています。

当社は7月決算と、ややイレギュラーな会社ですが、3月から4月の新入園や事業年度の切り替わりがポイントとなっています。後半の第3四半期、第4四半期で利益が積み上がっていくところがあるため、上方修正を出させていただきました。

達成率はまだ50パーセントを超えていませんが、第3四半期、第4四半期での十分な達成を見込み、上方修正を行っています。

四半期別 売上高ならびに営業利益

今お伝えしたことをグラフで表すと、「まだここまでしか達成していないじゃないか」「上方修正して大丈夫か」と思われるかもしれませんが、当社としては第3四半期、第4四半期で積み上げていけるものと想定しています。

2024年7月期 第2四半期貸借対照表

BSについては、細かい説明は割愛しますが、不動産の開発なども手掛けているため、そのような面で借り入れが増えている部分はあります。まだグロースマーケットなので、事業成長に向けて計画的に投資を行うことで、株主還元とのバランスを見ながら事業を拡大していこうと考えています。

自己株式取得

今年どのようなことに取り組んでいるかについては、まず1月に資本政策として自己株式の取得を決議・実行し、株価が一段上がってきました。

上限2億円で25万株の取得を進めました。4月30日が終了予定だったのですが、つい先日、2億円の買い付けが終了しました。進捗状況は2月末時点で86.5パーセントでしたが、3月15日までで完了しました。

我々自身が言うのは悲しいことではありますが、株式でもう少し評価をいただけるようにならなければいけないと感じています。

実際に、現在のPERは10倍を切っています。PBRも本日終値で0.92と、1に届かない状況です。私たちの取り組みや、今後できることをもっとみなさまにお伝えしていきたいと思い、このような場に参加しています。

剰余金の配当

配当も少しずつではありますが、増やしています。自己株式取得により流通株が少し減ったため、今回の配当性向は14.1パーセントとなっていますが、当社としては、未来を担う子ども本人や子育て世代に対して、みなさまに投資していただきたいと思っています。なぜなら、将来我々は子どもたちに助けてもらったり、支えてもらったりすることがあるためです。

日本の経済はGDPもランクダウンしています。それを再び取り戻していくためにも、やはり子どもたちや子育て世代への投資は必要不可欠だと考えています。

投資していただきたい反面、しっかりとリターンを生まなければいけないという指針を持って取り組んでいます。そのため、現在は営業利益の体質強化を図っていますが、今後は会社として出せる配当をしっかり強化していきたいと考えているところです。

中央区エリアへ認可保育所を新規開園

現在取り組んでいる事業について、より詳細に分解してお話しします。まずは新しい保育所を開設します。

今期、中央区勝どきエリアの「パークタワー勝どき」という新しいマンションに認可保育所を開園させる予定です。認可保育所は、こちらで89施設目となります。

スライドにも記載のとおり、中央区は出生率が1.31と他の地域よりも高いエリアです。今後も、保育の需要が高いエリアに出店していきたいと考えています。

左側に「さくらさくみらいの保育所」と記載がありますが、私たちは東京で徹底的なドミナント戦略を実践しており、全89施設の92.1パーセントにあたる82施設が東京認可保育所です。

なぜ東京で展開しているかと言いますと、核家族や共働き世帯が多く、保育の需要があるためです。少子社会の中でも、子どもがいる以上は東京に人が集まるのも事実ですし、保育所のニーズが高まっているのもまた事実と考え、東京でのドミナント戦略を徹底しています。

単に保育所を開設するだけでなく、利用しやすい場所であるかどうかも重要です。待機児童が減りつつあり、これからは保育所も選ばれる時代になります。当然、保育者の能力や質もとても大切ですが、もう1点重要なのが駅からの利便性です。

何度かお伝えしているとおり、私は不動産会社勤務の経験がありますので、このような場所を見つけてきて加工することを非常に得意としています。そのため、東京認可保育所82施設のうち77施設は、駅から10分以内の場所に開設するといった取り組みを行っています。

売上・売上原価の構成と開所から収益最大化までのイメージ

後ほど資料で保育所数のイメージをご覧いただきますが、保育所は1年目から満員になるわけではありません。待機児童は0歳、1歳、2歳が多かったのですが、子どもたちが年次で持ち上がっていくことにより、5年で満員になるというのが保育所の売上構成となっています。

保育所運営における安全と質の向上への取り組み

また、先ほども少しお話ししたように、安全と質の向上への取り組みも行っています。良い立地に保育所を開設するだけでなく、保育士の質や能力をいかに向上させるかについても力を入れている会社です。

利用者の高い満足度

昨年、利用者からアンケートを取ったところ、1,663件の回答をいただき、入園の決め手となったものの1位は、やはり立地条件でした。忙しい毎日の中で送り迎えをする環境では、84.8パーセントの方が「立地条件が最終的な決め手になった」と言われています。

そのほか、「園舎及び園内の内装」「職員の雰囲気」「園見学の対応のよさ」「園児の雰囲気」といったものが選択肢にありますが、親御さんが限られた時間で判断していく上で、立地条件は非常に強みがあります。そのような中で、選ばれる保育所作りを意識して取り組んでいます。

入所率が上がっていけば確実に利益が出やすくなる構造になっているため、選んでいただける保育所作りは非常に大事なポイントとなっています。

実際にご利用いただいた方の満足度については、「非常に満足している」が63パーセント、「満足している」は28パーセントでした。利用者の方にも評価いただき、「さくらみらいを保活中の方におすすめしたい」と回答される方が非常に多くなっています。

先ほども都内認可保育所のほとんどが駅チカであるとお伝えしたように、私たちは、非常に高い利用ニーズがある場所で、利便性の良い保育施設を作ってきました。

運営保育所 在籍率

先ほど、保育所は開設から5年かけて満員になるというお話をしましたが、2023年10月時点でも0歳、1歳、2歳の在籍率は9割を超えています。3歳、4歳、5歳が7割から6割というところで、今の施設だけでも売上をまだまだ伸ばせるキャパシティがあることを知っていただければと思います。

売上のキャパシティとしては、人件費や家賃などの固定費は当然すでに支出として出ている状況のため、収入が多く入ってきやすくなると利益率が高くなっていくというのが現在の状態です。

運営施設数及び職員数・園児数の推移

先ほどのご説明の続きですが、2015年に12施設だったものが、2023年までで88施設に到達し、2024年で89施設になろうとしている状況です。

5年かけて満員になるというお話をしましたが、2019年から2023年までの5年間をさかのぼると、施設数は46施設から88施設に増えています。同様の施設の中でも、この5年間で作られた保育所が多いため、まだまだ伸びしろがあることをお伝えできればと思い、ご説明しました。

子育て支援カフェ 中央区月島に2号店オープン

ここでは、2024年のトピックを少しまとめてお話しします。

今までは保育サービスということで、とにかく保育施設の数を作ろうということで進めてきましたが、待機児童数が一服しており、現在は保育の質や職員のレベルアップなどに注目が集まっています。

そのため、新しく施設を作ることについては一服している状況です。今は本当に必要なところだけを開園をしている状況なのですが、我々としては新しい領域の事業開拓を進めています。

直近ですと、今期は月島エリアに子育て支援カフェと呼ばれる「みらいのテーブル」をオープンする予定になっています。実は、月島近辺には保育所が8施設あります。非常に狭い土地の中で、人口密度が非常に高いエリアなのですが、2024年はここに子育て支援カフェを開設します。

子育て支援住宅 西麻布プロジェクト

もう1つ取り組んできたのが子育て支援住宅です。我々は保育所を80数ヶ所作ってきて、「子どもにとって何が危ないのか」ということがわかっています。みなさまも「子どもがベランダから落ちた」といった話を聞いたことがあるかと思うのですが、家の中にはたくさんの危険があるため、それを改善する施設ということでプロジェクトを進めてきました。

これは不動産の開発の部分になります。開発をして、転売をしていくという事業モデルになっており、子どもが住みやすい子育て支援住宅を開発して売却するといったことを1つの柱として進めているところです。

スライドの西麻布プロジェクトは、すでに売却先も決まり、この第4四半期に収益化していくというご案内を今行っているところです。

進学塾サービス 中央区月島に5校目となる新校舎を開校

次に、進学塾のサービスです。M&Aを行ったVAMOSという会社は元々吉祥寺の会社ですが、月島に5校目となる新校舎を開校しています。

先ほどお話ししたとおり、この月島エリアには8ヶ所の保育所があります。その子たちが卒園してからの収益化をより図っていきたいということで、月島に進学塾を作り、小学校1年生からお預かりします。

「学童の壁」という言葉を聞いたことがあるかもしれませんが、今は小学生の預かり場所が非常に足りなくなっている状況のため、今後はこのような進学塾を絡めた、学童も担えるような施設を増やしていきたいと考えています。

現在、VAMOSの生徒数は432名であり、2年前に投資をし始めてから順調に生徒数が伸びている状況です。

保育研修サービス サブスクサービス導入後 順調に契約数が伸長

先ほどお話しした保育研修サービスにおける進捗です。今はオンライン研修というものがあり、サブスクのサービスということで全国展開していこうというところです。対象は全国の幼稚園の先生や保育所の先生、各自治体などになります。

「子どもたちをみんなで安全に育てていこう」というネットワークを広げていきたい思いがあるため、自社だけではなく、約5万ヶ所ある、全国のさまざまな保育施設に営業をかけていこうとしています。

オンライン研修の枠を350講座持っているため、このようなものによって良い保育を全国に広げていきたいと考えています。オンラインだけではなく、実際の職員研修も受託していることをスライド内にお示ししています。

こちらはオンラインやITをうまく使えるサービスのため、全国への展開が非常に行いやすいのではないかということで、今後より力を入れていきたいと考えています。

グループの事業ポートフォリオ(再掲)

足早にお話ししてきましたが、当社が何の会社で、何によって成長してきたかをお話しすると、1つ目のポイントは、保育所をこの12年ほどで89ヶ所まで作り上げてきたことです。

2つ目のポイントは、我々は事業を横展開していこうということで、子どもを預かるところではなく、子育てをしている方々に自分たちのノウハウが展開できるのではないかと考えています。学習塾やそのような研修の方面に事業を拡大していきながら発展している会社です。

我々の経営はこのようなかたちで進捗しており、まだまだ成長すると考えています。

みなさまのイメージとして、子育て銘柄などはPERが出にくいと思われていますが、ご存知のとおり、現在は国でこども家庭庁ができました。それに対して、みなさまも500円ないし1,000円という子育て支援のお金を徴収されるため、反対の意見も非常に出ています。

しかし、そもそも子どもに対する予算を取らないといけないのは誰しもがわかっている事実です。そのような中で、どこからどう取るかというのは非常に大きな課題ではあるものの、何らかのかたちで財源が集まってくるというのは間違いないと思っています。

当社グループとしては、まず東京に軸足を置きながら、それを支える保育所の部分で収益をしっかり上げていきたいとと思います。さらに、強みである不動産で横展開を行っていきます。

加えて、保育所にあたる年齢に限らず、子どもたちが成長していく場での事業領域をより拡大していこうということが、今の当社の戦略であり、作戦です。

現在、さくらさくみらいの保育所は約5,000名の利用者がおり、その中の一部でVAMOSを利用している方が500名ほどになってきています。加えて、全国にある5万ヶ所の保育施設などにサービスを提供していくなど、マスを広げていきながら発展していきたいと思って事業を展開している会社ですので、まずは名前だけでも知っていただければと思っています。

さくらさくプラスとしては非常に前向きに取り組んでいます。子育て銘柄は少し人気がないところがあるものの、その中でも選別されてくると考えているため、このようなところで事業の発展をしっかりと行っていきたいと思っています。

配信元: ログミーファイナンス

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