1. 2023年9月期の業績見通し
2023年9月期の業績に関してCRGホールディングス<7041>は、売上高で前期比5.2%増の22,500百万円、営業利益で同1.3%増の490百万円、経常利益で同3.5%増の480百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同11.2%増の320百万円と見込んでおり、期初の計画から変更はない。新型コロナの動向など、外部環境には一定の不確実性はあるものの、既存事業のさらなる業績拡大と各種新規事業の収益化に注力していく方針だ。具体的には、既存顧客に対する提供サービスのシェア拡大を図るとともに派遣先職種の拡充に注力していくほか、当該事業にて培ったノウハウを生かしたアウトソーシング化の推進、新規事業の早期収益化にも注力していく。派遣現場に同社社員を派遣し、顧客との信頼関係を構築することによって派遣事業の請負化を引き続き推進していく。加えて、同社社員が派遣現場の状況を適宜把握しながらスタッフ派遣の提案を顧客に行うことにより、既存顧客内でのシェア拡大も図っていく。また、派遣領域の拡充に関しても引き続き注力し、売上を拡大させていく方針だ。
新規事業の立ち上げに関しては、運営体制の構築と営業強化によって早期の収益化を目指す。新規事業であるBPOセンター、リゾートワーク事業などに関しては、確実に社内に事業運営のナレッジが蓄積されている状況である。また、2022年11月に完全子会社化したオシエテに関しても、上場企業グループの仲間入りをしたことにより、業績拡大のスピードが加速することを想定している。これらの事業に関しては、2024年9月期頃の収益貢献を見込んでいる。
その他、2023年9月期第2四半期においてはコロナ関連の特需が剥落したことにより低調となったコールセンター向け案件に関しても、業績の底上げに注力する。具体的には、プッシュ型営業により、顧客の潜在需要を掘り起こし、積極的に案件を獲得していく方針である。
先述のとおり、同社の通期業績予想は元々、下期偏重型で計画されている。足元では新規事業の運営体制も着実に構築されている状況であり、業績予想の達成が期待されるところである。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 清水陽一郎)
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