日本インターが高い、債務の株式化含む金融支援の発表で経営安定化観測が浮上（訂正）

　シリコンダイオードなどのメーカー、日本インターが後場も高い。午後１時３６分現在、株価は前日比１４円高の１６８円で推移している。ただし、前場高値１７４円を抜くには至らず上値は限定的。

　経営不振の同社は裁判以外の紛争解決手続き（ＡＤＲ）で再建を模索中。その一環として有利子負債額が大きい横浜銀行、三井住友銀行、三菱東京ＵＦＪ銀行に対して第三者割当増資を行い、債務の株式化（ＤＥＳ＝デット・エクイティ・スワップ）の手法を通じて総額５１億１０００万円の債務を解消する旨上記３行に要請したと１０日発表した。新規に発行するのはＡ種優先株式１０２２万株。発行価額は１株５００円。このＡ種優先株式には会社側が普通株式（１株１５０円）と交換する権利が付されており、すべてのＡ種優先株式が普通株式に交換された場合の希薄化率は議決権ベースで１１０．１２％、株式数ベースで１０７．８８％となる。

　同社はすでに中国の半導体メーカー、Ｎｉｎｇｂｏ　Ｍｉｎｇｘｉｎ　Ｍｉｃｒｏｅｌｅｃｔｒｏｎｉｃｓ　Ｃｏ．，Ｌｔｄに対する第三者割当増資の実施（７月１５日予定）も発表済みで、今回発表したＤＥＳと併せて再建計画の財務面における両輪となる。

　株価は１株利益の希薄化懸念より経営安定化を重視した格好。



　（訂正）記事中「債務を解消する旨上記３行に要請したと１１日発表した」とあるのは、「１０日発表」の誤りでした。



［ 株式新聞速報ニュース／ＫＡＢＤＡＳ－ＥＸＰＲＥＳＳ ］

提供：モーニングスター社