地球温暖化ガスを発生させないエネルギー源として世界的に水素サプライチェーンの開発が進んでいる昨今だが、水素関連においてもチノー<6850>の計測・制御・監視の温度ループソリューションは強みを発揮している。同社では燃料電池車の開発が着手された1990年代から燃料電池の評価試験装置を供給し、約30年で多数の実績がある。特に燃料電池の発電特性に大きな影響を与える燃料ガスの温度・湿度制御を得意としており、顧客の要望に沿った仕様での提供が可能となっている。同社が提供する製品の1つに、センシング・プロセス制御技術基盤が挙げられる。これは1)温度・湿度・圧力・流量・露点など高精度な制御を実現するプロセス制御技術、2)長年培った燃料電池の試験評価ノウハウと試験装置システムの構築技術、3)計測・制御・監視を一括管理する専用ソフトウェア技術、4)極低温から超高温まで幅広い温度センシング技術、の4点に強みを有している製品であり、今後の導入拡大にも期待していきたい。
また、水素に関わる計測技術の開発にも取り組んでおり、東北学院大学の木村光照教授と共同開発したMEMS水素センサは、インフラが整って現実となった水素社会の今後を見据えて「センサのチノー」としての快適で安心・安全な社会を実現する手段の1つと捉えている。
このほかにも同社では「計測・制御・監視」の技術を未来へ生かすために、生物環境の保全に配慮したCSRへの取り組みを積極的に行っている。地域に失われつつある自然を復元して自然豊かな里山を取り戻すためビオトープを整備する「チノービオトープフォレスト」事業をはじめ、山形事業所に太陽光発電設備を配置し、これを管理・運営することで新たな事業を創出する「太陽光発電」事業、計測技術を農業分野に生かしハウス栽培に適したセンサや環境制御装置の開発を進めるための「植物栽培実証ハウス」事業などが挙げられる。
なお、同社は2022年5月に気候変動関連情報開示の重要性正を踏まえてTCFD低減への賛同を表明した。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 清水陽一郎)
<ST>
この銘柄の最新ニュース
チノーのニュース一覧- 【QAあり】チノー、すべてのセグメントで増収増益を達成 燃料電池評価試験装置や水電解評価装置の需要が継続 2024/12/26
- コーポレート・ガバナンスに関する報告書 2024/11/28 2024/11/28
- チノー、上期経常が7%増益で着地・7-9月期も20%増益 2024/11/12
- 2025年3月期 第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(連結) 2024/11/12
- 測定対象物の視定容易、白飛びなしの120万画素の高画質。デジタルビデオスコープ付き放射温度計を発売。 2024/09/25
マーケットニュース
- シカゴ日経平均先物 大取終値比 615円安 (1月2日) (01/03)
- ダウ平均は続落 テスラとアップルが重し サンタクロース・ラリーは難しい情勢=米国株概況 (01/03)
- 米国市場データ NYダウは151ドル安と4日続落 (1月2日) (01/03)
- NY株式:NYダウは151ドル安、長期金利の上昇が重し (01/03)
おすすめ条件でスクリーニング
チノーの取引履歴を振り返りませんか?
チノーの株を取引したことがありますか?みんかぶアセットプランナーに取引口座を連携すると売買履歴をチャート上にプロットし、自分の取引を視覚的に確認することができます。
アセットプランナーの取引履歴機能とは※アセプラを初めてご利用の場合は会員登録からお手続き下さい。