車載カメラシステムのトータルソリューション向上のため、2023年6月に中国のBroadvis Corporation(博微視科技(成都)有限公司)よりサラウンドビューテクノロジー、AI アクセラレーター、ドライブレコーダー関連の3方面の映像処理技術に関する知的財産(IP)を取得した。今後成長が期待される電子ルームミラー、電子サイドミラー、純正品ドライブレコーダーなどには、ドライバー支援(車線逸脱警報、物体検出、青信号通知、レーンチェンジアシストなど)のためのAI搭載など拡張機能が強く求められており、テックポイント・インク<6697>はこれらの機能を1つのチップに搭載した平均単価の高いSoC半導体の開発に着手している。SoC半導体が完成すれば、同社は車載カメラシステムに必要な半導体をすべて提供できるため、システムのリファレンスデザイン提供などトータルソリューション機能の一層の強化につながる。開発は順調に進んでおり、2025年12月期第1四半期のサンプル出荷を目指している。当面は既に電子ミラー用の液晶コントローラーを販売するメーカーを顧客として想定し、当該製品にレコーディング機能を追加した製品を出荷することを検討中で、2025年度から業績に寄与する見込みだ。なお、IP取得と同時に技術を開発した技術者10名のほか1名を成都市で採用しており、今後も成都市を中心にSoC技術者を増員する計画を立てている。
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)
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