半導体業界は電子デバイスの販売不振の影響を大きく受け、世界的な成長鈍化に直面している。2022年12月期第2四半期に発生した上海市の長期ロックダウンを筆頭に、コロナ禍は物流・生産・販売に大きく影響を及ぼし、ライフスタイルの変化により需要を伸ばした反動や世界的なインフレ進行の影響を受けている。電子デバイスメーカーでは、従来であれば適正であった在庫数が過剰となるなど認識転換が発生しており、在庫調整の動きが広まっている。
足元では、コロナ禍に伴う半導体供給不足に対応するために積み増した在庫を通常在庫へ戻す調整プロセスが継続しているが、車載向け及び産業機器向けは旺盛な需要が継続していると弊社では見ている。先行きは不透明であるものの、2023年12月期下期頃から徐々に回復の兆しが見えてくる可能性は高い。
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)
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