アナログ方式とIP方式合計の監視カメラを合わせた監視カメラシステム出荷台数規模は、テックポイント・インク<6697>の「事業計画及び成長可能性に関する事項」によると、2023年に2億4,510万台、世界市場規模は金額で683億4千万米ドルと予測されており、2019年から2025年までの世界市場の年平均成長率は15.03%と予測されている。また、車載カメラシステムにおいては2019年時点の出荷台数が1億3,045万台、市場金額は約99億米ドルだったのに対して2035年には出荷台数が3億1,237万台、市場金額は約352億米ドルと予測されているなど、監視カメラ及び車載カメラの両分野とも市場として確立されることから、さらに成長が見込まれている。
監視カメラシステム市場は、旧式低解像度機種の耐用期間後の交換に際して高解像度機種が選択されているほか、車載カメラシステム市場については、ドライブレコーダーの普及やサラウンド・ビューなどの操作・安全補助機能の進化・拡大において新技術を用いた高機能製品が求められている。同社はアナログ・デジタル混載技術を持っており、完成品メーカーの多様な要求に対応することができるほか、5ヶ国に6事業拠点を設けるなど、就労条件の多様化を図り、優秀な人材の確保につなげている。また、監視カメラの映像伝送に必要な4種の半導体(イメージセンサー・ISP・Tx・Rx)すべて(CMOSイメージセンサーは2022年より量産開始予定)を供給可能、また車載用では(ISP・Tx・Rx)3種の供給が可能(ISPとTxは一体化製品もある)である。機能別半導体を組み合わせた提案をすることで、製品メーカーにおいては半導体相互の接続調整が容易になるため、同社半導体の採用機会を増やすことができる。さらに、中国メーカーが世界の市場シェアの大部分を獲得しており、年間生産台数の約半数が同社の既存顧客によって製造されている。今後、画素数が800万画素の4Kカメラ向けCMOSイメージセンサーが本格化してくることによって、よりシェアを大きく伸ばすことが可能になると弊社では考えている。
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)
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