■株式見通し:ハイテク上昇期待も基本的にはリバランスが中心
■前場の注目材料:シーズHD、1Q営業利益82.9%減、インバウンド需要が減少
■ソフトバンクG、政府に同調、5G基地局、中国製品を排除
■ハイテク上昇期待も基本的にはリバランスが中心
11日の日本株市場は米国市場が切り返しを見せた流れから自律反発が期待されるが、買い一巡後は引き続き不安定な相場展開になりそうだ。10日の米国市場は、英国でEU離脱案の議会採決が延期されると、NYダウは一時500ドルを超す下落となった。しかし、その後は半導体株などに買い戻す流れが強まり、NYダウ、ナスダック、S&P500など主要指数は上昇に転じている。これを受けてシカゴ日経225先物清算値は大阪比185円高の21325円となり、まずはこれにサヤ寄せする格好から買いが先行しよう。また、円相場は1ドル113円20銭台と前日の水準から円安に振れて推移していることも安心感につながりそうだ。
ただし、米中貿易摩擦に加えて米景気の鈍化が懸念されてきていることを背景に、リスクオンには向かいづらい状況が続きそうである。週末に先物オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)が控えており、波乱のSQが警戒されやすい状況でもある。また、シカゴ先物は安いところで20945円と21000円を下回る局面もみられており、先安観から積極的な押し目買いも入りづらい需給状況であろう。米国の流れを受けてハイテク株の動向が注目されるが、基本的にはリバランスが中心になりそうだ。
また、センチメントの悪化により、外部環境の影響が限られている中小型株へも個人主体の換金売りが強まっている。昨日のマザーズ指数は一時3.5%超の下げとなり、テクニカル面では支持線として意識されていた一目均衡表の雲上限を割り込んできている。一方で、外部環境の不透明感が強いが、需給面ではヘッジファンドは米感謝祭後のクリスマス休暇入りによって、売りが一巡してくるところである。薄商いの中でイレギュラー的な価格形成になりやすいところではあるが、キャッシュポジションを高めつつも、中小型の成長銘柄などを冷静に拾うところでもあろう。
■シーズHD、1Q営業利益82.9%減、インバウンド需要が減少
シーズHD<4924>は10日、第1四半期決算を発表。売上高は前年同期比1.7%増の109.53億円、営業利益が同82.9%減の3.96億円だった。通信販売の業績が不調だったほか、インバウンド需要が減少。もっとも、米ジョンソン・エンド・ジョンソンによるTOB(株式公開買い付け)実施により、株価への影響は限られよう。一方で他のインバウンド関連へは不安要因になりそうだ。
■前場の注目材料
・NYダウは上昇(24423.26、+34.31)
・ナスダック総合指数は上昇(7020.52、+51.27)
・シカゴ日経225先物は上昇(21325、大阪比+185)
・1ドル113円30-40銭
・SOX指数は上昇(1174.19、+16.33)
・VIX指数は低下(22.64、-0.59)
・日銀のETF購入
・好調な企業業績
・ソフトバンクG<9984>政府に同調、5G基地局、中国製品を排除
・田淵電<6624>再生計画が確定、今期債務超過解消見通し
・小野薬<4528>がん悪液質、初の治療薬国内申請
・からあげロボで出来立て ローソン<2651>が実証実験
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・08:50 10-12月期法人企業景気予測調査・大企業全産業景況判断(7-9月期:+3.8)
・08:50 11月マネーストックM3(前年比予想:+2.3%、10月:+2.3%)
<海外>
・特になし
<SF>
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