エアバス社よりPropulsion of Tomorrow共同開発パートナーに選出~「UltraFan(R)」プロジェクトへ新技術と新素材を提案~
日機装株式会社(以下、「当社」)は、エアバス社から低燃費・低騒音を実現させる次世代型エンジン「UltraFan(R)」向けナセル※の共同開発パートナーに選出されました。
■UltraFan(R)プロジェクトの概要
「UltraFan(R)」はロールス・ロイス社が開発を進めるナローボディ機とワイドボディ機(単通路機と双通路機)の双方に搭載可能な次世代型エンジンで、複合材のファンブレードやファンケースの活用で重量を大幅に削減することにより、同社にて25年前に開発された初代「Trent」エンジンより
25%の改善を目指します。エアバス社は「UltraFan(R)」開発プロジェクトにおいてナセル供給を担当し、当社はナセルの構成部品である「Outer ring」の共同開発パートナーとしてエアバス社に選出されました。今回の受注は、当社としてもR&D活動に力を入れるべく組織改編を行った矢先の出来事であり、今後の開発にもはずみがつくものです。
※ナセル=航空機のエンジン、燃料または搭載機器を保持するための筐体。
■UltraFan(R)プロジェクトにおける当社の取り組み
・新技術の採用: オートクレーブに代わる新しい硬化手法を採用することで製造コストを削減
当社はこれまで炭素繊維強化プラスチック(以下、「CFRP」)製のナセル部品の成形にオートクレーブを使用してきましたが、成形時間が長いことが課題でした。
新しい硬化手法の実現により短時間で効率的に樹脂を硬化させることが可能になり、成形時間を約40%削減し、運転効率を約20%改善します。
・新素材の採用: 速硬化性樹脂を活用し、製造時間を短縮
加圧後の硬化時間が従来の樹脂と比較して80%短い速硬化性樹脂を採用し、新しい硬化手法と組み合わせることで製造時間を短縮します。当社は既に材料メーカーとの共同開発に取り組んでいます。
■UltraFan(R)プロジェクトの今後の展開
「Outer ring」の試作品は2021年第1四半期内にエアバス社へ向け出荷予定で、将来の量産機への適用に向けて2021年に開始される地上試験に搭載される予定です。
■エアバス社と当社の関係について
当社はCollins社(当時Rohr社)からの依頼を受けCFRP製カスケードの開発に成功し、1984年にエアバス社A300に搭載されたエンジンナセル用のカスケードの出荷を開始しました。その後順次開発された新型機へ採用され、他の機体への搭載が進み、現在では同社のすべての民間航空機用カスケードを製造しています。また、カスケード以外にもA320、A330、A350向けの主翼部品やナセル部品、エンジン部品も製造し、30年以上にわたる実績を築いております。今回の「Outer ring」は当社にとって初めてエアバス社との直接共同開発、及び製品納入を行うプロジェクトであり、今後の同社との関係をさらに発展させる上で極めて重要であると認識しております。
■当社の航空業界への貢献
当社は1983年に世界で初めてCFRP製カスケードの開発に成功し、現在では大型機からリージョナル機まで世界シェア90%以上を保持しております。また、競争力あるコストと日本と同等の高い品質と納期管理を実現するベトナム工場の設立以来、カスケード以外の主翼部品やナセル部品の製造も行っており、長年にわたって世界各国のTier-1メーカーとの関係を構築しております。2018年には製造技術開発拠点の役割も担う生産拠点として宮崎日機装を設立し、翌2019年にはA320機用カスケードの出荷を開始しました。今後も航空機部品のサプライヤーとして航空業界の発展に貢献するとともに、新技術の開発、新市場の開拓を推進しさらなる成長を目指します。
<日機装会社概要>
会社名:日機装株式会社
本社所在地:〒150-6022 東京都渋谷区恵比寿4丁目20番3号
恵比寿ガーデンプレイスタワー22階
創業:1953年12月26日
代表者:代表取締役社長 甲斐 敏彦
事業内容:産業用特殊ポンプ・システムなどを手掛ける「インダストリアル事業」、人工透析関連製品などの医療機器を手掛ける「メディカル事業」、CFRP(炭素繊維強化プラスチック)製航空機部品を手掛ける「航空宇宙事業」等の事業を展開。
■UltraFan(R)プロジェクトの概要
「UltraFan(R)」はロールス・ロイス社が開発を進めるナローボディ機とワイドボディ機(単通路機と双通路機)の双方に搭載可能な次世代型エンジンで、複合材のファンブレードやファンケースの活用で重量を大幅に削減することにより、同社にて25年前に開発された初代「Trent」エンジンより
25%の改善を目指します。エアバス社は「UltraFan(R)」開発プロジェクトにおいてナセル供給を担当し、当社はナセルの構成部品である「Outer ring」の共同開発パートナーとしてエアバス社に選出されました。今回の受注は、当社としてもR&D活動に力を入れるべく組織改編を行った矢先の出来事であり、今後の開発にもはずみがつくものです。
※ナセル=航空機のエンジン、燃料または搭載機器を保持するための筐体。
■UltraFan(R)プロジェクトにおける当社の取り組み
・新技術の採用: オートクレーブに代わる新しい硬化手法を採用することで製造コストを削減
当社はこれまで炭素繊維強化プラスチック(以下、「CFRP」)製のナセル部品の成形にオートクレーブを使用してきましたが、成形時間が長いことが課題でした。
新しい硬化手法の実現により短時間で効率的に樹脂を硬化させることが可能になり、成形時間を約40%削減し、運転効率を約20%改善します。
・新素材の採用: 速硬化性樹脂を活用し、製造時間を短縮
加圧後の硬化時間が従来の樹脂と比較して80%短い速硬化性樹脂を採用し、新しい硬化手法と組み合わせることで製造時間を短縮します。当社は既に材料メーカーとの共同開発に取り組んでいます。
■UltraFan(R)プロジェクトの今後の展開
「Outer ring」の試作品は2021年第1四半期内にエアバス社へ向け出荷予定で、将来の量産機への適用に向けて2021年に開始される地上試験に搭載される予定です。
■エアバス社と当社の関係について
当社はCollins社(当時Rohr社)からの依頼を受けCFRP製カスケードの開発に成功し、1984年にエアバス社A300に搭載されたエンジンナセル用のカスケードの出荷を開始しました。その後順次開発された新型機へ採用され、他の機体への搭載が進み、現在では同社のすべての民間航空機用カスケードを製造しています。また、カスケード以外にもA320、A330、A350向けの主翼部品やナセル部品、エンジン部品も製造し、30年以上にわたる実績を築いております。今回の「Outer ring」は当社にとって初めてエアバス社との直接共同開発、及び製品納入を行うプロジェクトであり、今後の同社との関係をさらに発展させる上で極めて重要であると認識しております。
■当社の航空業界への貢献
当社は1983年に世界で初めてCFRP製カスケードの開発に成功し、現在では大型機からリージョナル機まで世界シェア90%以上を保持しております。また、競争力あるコストと日本と同等の高い品質と納期管理を実現するベトナム工場の設立以来、カスケード以外の主翼部品やナセル部品の製造も行っており、長年にわたって世界各国のTier-1メーカーとの関係を構築しております。2018年には製造技術開発拠点の役割も担う生産拠点として宮崎日機装を設立し、翌2019年にはA320機用カスケードの出荷を開始しました。今後も航空機部品のサプライヤーとして航空業界の発展に貢献するとともに、新技術の開発、新市場の開拓を推進しさらなる成長を目指します。
<日機装会社概要>
会社名:日機装株式会社
本社所在地:〒150-6022 東京都渋谷区恵比寿4丁目20番3号
恵比寿ガーデンプレイスタワー22階
創業:1953年12月26日
代表者:代表取締役社長 甲斐 敏彦
事業内容:産業用特殊ポンプ・システムなどを手掛ける「インダストリアル事業」、人工透析関連製品などの医療機器を手掛ける「メディカル事業」、CFRP(炭素繊維強化プラスチック)製航空機部品を手掛ける「航空宇宙事業」等の事業を展開。
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