<話題の焦点>=NEDOが選定、iPS細胞を用いた立体組織・臓器開発へ
これまで再生医療の技術開発では、iPS細胞などの培養や分化誘導など再生医療に用いる細胞をいかに効率良く調製するかの技術開発が行われてきたが、同プロジェクトでは、バイオ3Dプリンターや細胞シート積層技術などにより、立体的な組織や臓器をつくる。具体的には骨や血管、心臓などをつくる予定で、実現すれば、患者の細胞を使って患部に適した臓器や組織をつくれるようになる。
採択されたテーマは、「高機能足場素材とバイオ3Dプリンタを用いた再生組織・臓器の製造技術の開発」「バイオ3Dプリンタで造形した小口径Scaffold free細胞人工血管の臨床開発」「革新的な三次元精密細胞配置法による立体造形と小口径血管を有するバイオハートの研究開発」「組織工学を用いたヒト心臓壁立体造形技術の開発」「細胞シート工学を基盤とした革新的立体臓器製造技術の開発」の5件。再生医療の新たな技術開発段階として注目されている。
◆NEDOのiPS細胞などを用いた
立体組織・臓器の開発選定企業<テーマと委託予定先企業>
●高機能足場素材とバイオ3Dプリンタを用いた再生組織・臓器の製造技術の開発
富士フイルム<4901.T>、シーメット:ナブテスコ<6268.T>など出資、オリンパステルモバイオマテリアル:オリンパス<7733.T>、テルモ<4543.T>が出資
●バイオ3Dプリンタで造形した小口径Scaffold free細胞人工血管の臨床開発
サイフューズ:渋谷工<6340.T>とバイオ3Dプリンターを共同研究中
●革新的な三次元精密細胞配置法による立体造形と小口径血管を有するバイオハートの研究開発
東レ<3402.T>、リコー<7752.T>、協和発酵バイオ:協和キリン<4151.T>子会社
●組織工学を用いたヒト心臓壁立体造形技術の開発
旭硝子<5201.T>など
●細胞シート工学を基盤とした革新的立体臓器製造技術の開発
セルシード<7776.T>、パナソニックヘルスケア:パナソニック<6752.T>グループ会社
出所:株経通信(株式会社みんかぶ)
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